注目キーワード

English 日本語

海外トレンド

パリの交通機関がPPA締結、トラム7路線分の電力を風力で

パリ交通公団(RATP)が風力発電による電力契約(PPA)をフランス電力(EDF)と締結。これによりトラム7路線分の電力消費量が風力で賄われることになった。

2025年までにCO2排出「半減」目指す

パリの公共交通機関で再生可能エネルギーの使用が増えている。パリ市および近郊の地下鉄、トラム、バスなどを運行するパリ交通公団(RATP)は、風力発電による電力契約(PPA)をフランス電力(EDF)と2021年2月に締結した。

トラムはパリ市をぐるりと囲むように 路線が延びている。©Yukinobu Shuzui

PPAとは「Power Purchase Agreement」の略で、発電事業者と需要家が結ぶ電力購入契約のこと。2021年から3年間、フランス国内5ヶ所の風力発電所より170GWh(2021年は51GWh近く、2022年と2023年は60GWh)の供給を受ける。

これはRATPの年間電力消費量の4%にあたり、RATPが運営するトラム7路線分の電力消費量に相当する。RATPの持続可能開発部門責任者ソフィー・マゾウエ氏は「2025年までに風力発電の割合を10%まで上げることが私たちの展望」と述べる。

またRATPは、1500台の電気バスと2200台の再生可能ガスバスを増やし、2025年までの二酸化炭素(CO2)排出量50%削減を目指している。

パリ市内の停留所に停まる電気バス。©Yukinobu Shuzui

DATA

問い合わせ先:パリ交通公団


文:守隨亨延

WIND JOURNAL vol.00(2021年夏号)より転載

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 北海道の環境配慮基準、5月10日で経過措置が終了「再エネ促進区域から保安林を除外」
  2. 全漁連が国に要望書を提出「EEZ内への洋上風車設置で漁業とのすみ分けを」
  3. 【洋上風力第4ラウンド】東京都伊豆諸島沖の5海域を準備区域に、大規模浮体式の導入を目指す
  4. 【洋上風力第4ラウンド】北海道松前沖と檜山沖、促進区域の指定案を公告 早ければ8月にも2海域を指定へ
  5. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?
  6. 【洋上風力第4ラウンド】第1ラウンド事業へのFIP適用に厳しい意見が相次ぐ 事業者ヒアリングを実施
  7. 秋田市のブレード落下事故、補強板の破損や焦げ跡を確認 破壊との関連を調査
  8. 「WFOアジア洋上風力サミット2025」、7月2日、3日に東京で開催 ~ 着床式・浮体式洋上風力の商業規模の導入拡大に向けた議論 ~
  9. 経産省がシーメンスガメサと覚書を締結 風力発電のサプライチェーン構築へ
  10. 北九州響灘洋上ウインドファームの建設工事が大詰め、この春にも風車の据え付けを開始へ

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正