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【6月下旬開催】人材育成や風車メーカーの市場差別化について講演|大学主催のセミナー

足利大学総合研究センターが、第23回目となる「風力エネルギー利用総合セミナー」を開催する。6月29(木)、30日(金)の2日間かけて行われ、技術者や地域連携の人材育成についてや、風車メーカーの市場差別化の取り組みについて、学術研究など最新の動向を踏まえた講演を予定。対面実施のため、懇親会も併せてご参加いただきたい。

懇親会で交流も
産官学の絆を深める

日本のエネルギー構成はいま過渡期を迎えている。2021年の「エネルギー基本計画」改定では、2030年の再エネ比率を4割程度に引き上げる見通しが立てられ、再エネ普及は一躍国の重要課題となった。そして、その中核を担うのが洋上風力発電とみなされている。実際に2020年末の「洋上風力産業ビジョン」で示された目標値は、2030年で1000万kW、2040年で3000万kW~4500万kWだ。

この目標達成のため多方面で活発な動きがみられ、日本版セントラル方式の海域調査や、洋上風力拠点港湾のさらなる指定と整備、地元企業とのビジネスマッチング、洋上風力人材育成のプロジェクトといった、具体的な施策が“産官学”の三位一体で進行している。

これらの潮流に先鞭をつけ、20年以上も前から風力発電に関する最新の基礎技術や国際情勢などを紹介する取り組みを実施してきたのが足利大学総合研究センターだ。同センターは、今月末に23回目の「風力エネルギー利用総合セミナー」を開催する。

イベントは2日間にわたり開催され、栃木県足利市の足利大学にて対面で実施される。懇親会もあるため、研究者、官僚、企業との横のつながりや共同研究、商談機会を求める方にもぜひ参加してほしい。

● イベント概要
主催  :足利大学総合研究センター
日時  :2023年6月29日(木)、30日(金)
会場  :足利大学 大前キャンパス(対面実施)
参加費 :一般10,000円、学生2,000円
懇親会費:一般6,000円、学生1,000円


風車製造市場の差別化と
人材育成がテーマ

プログラムは、2つのテーマを中心に組まれている。各講演の講師を務めるのは、全国から集まる研究者や官僚、企業らだ。厚い講師陣により、これから風力産業の担い手となる上で重要な知見が得られるだろう。

テーマ1「風力発電機メーカーの最新の取り組み」
近年、国内大型風車メーカーの撤退により海外製大型風車が多くの新設プロジェクトを席巻している。そのため、風車製造で競争力を持つには独自の市場や用途を見据えた戦略が不可欠だ。この課題に挑み、中小型から徐々に大型化を進めている国内企業に、近年の新機種開発の取り組みを紹介してもらう。

テーマ2「産業の人材育成」
事業拡大の障壁となる人材育成。技術者の育成だけでなく、関連産業や地域企業との連携方法、最新のトレーニング技術など、風力関連の人材育成活動を多面的に紹介する。風力事業を持続させるのに必須な知識を学ぶことができる。

対面実施である上、参加費も必要となるが、それゆえに心ある有志が集うはずだ。産官学、それぞれが立場を超えて補い合うことは、カーボンニュートラル達成の重要な要素であり、今度のセミナーはその一助になると思われる。

DATA

第23回風力エネルギー利用総合セミナー開催のお知らせ


文/寺沢祐樹

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