注目キーワード

English 日本語

政策・制度

北海道檜山沖、18日に法定協 漁業への影響や地域振興策が焦点

経済産業省と国土交通省、北海道は、檜山沖の法定協議会を今月18日に開催すると発表した。道内では松前沖に続いて2ヶ所目の法定協開催。事業化に向け本格的に動き出すことになるが、漁業への影響や地域振興策が焦点となる。

檜山沖では
4事業者が計画公表

檜山沖

北海道檜山沖 今年5月に有望な区域に整理された

北海道檜山沖は、せたな町、八雲町、江差町、上ノ国町の4町の沖合の海域。檜山沖の協議会は今月18日(月)の午後1時30分から江差町のホテルニューえさしで開催する。法定協議会のメンバーは、経産省や国交省、北海道のほか、せたな町、八雲町、江差町、上ノ国町、漁協関係者などで構成される。風向きや風の強さ、海底の地形などの自然条件を精査するほか、漁業への影響、地域振興策などについて意見を交わす予定。

檜山沖では、これまでに電源開発が72万2000kW、東京電力リニューアブルパワーが135万kW、コスモエコパワーが100万kW、11月17日には北海道洋上風力開発合同会社が150万kWの事業計画を公表し、環境アセスメントや海底地盤調査などを進めている。

北海道洋上風力開発は、デンマークに本社がある洋上風力発電専門の投資会社「コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)」の事業会社で、CIPと三菱重工業が50%ずつ出資している。北海道洋上風力開発として檜山沖は、石狩湾沖、島牧沖に続いて道内3カ所目の計画となる。

今年5月に
5海域が有望な区域に

北海道では、今年5月に日本海側の「石狩市沖」、「岩宇・南後志地区沖」、「島牧沖」、「檜山沖」、「松前沖」5海域が再エネ海域利用法に基づく「有望な区域」に整理された。これまで5海域は、「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されていたが、昨年9月の選定ではどの海域も「有望な区域」に格上げされず、関係者のあいだに焦燥感が広がっていた。このため、北海道は漁業者との調整を進めるとともに、本州と接続する送電網の整備を国に強くはたらきかけてきた。

有望な区域に整理されたことをうけて、北海道は国と連携し、各海域で法定協議会の設置の準備を進めてきた。松前沖では法定協設置について関係者の理解が得られたことから、11月13日に初会合を開催した。檜山沖の法定協議会の様子は、YouTubeでライブ配信する。配信ページURLと資料については、経済産業省資源エネルギー庁、北海道のホームページ上に掲載する。

DATA

再エネ海域利用法に基づく「檜山沖」の協議会の開催について


取材・文/高橋健一

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 【洋上風力第4ラウンド】東京都伊豆諸島沖の5海域を準備区域に、大規模浮体式の導入を目指す
  2. 【洋上風力第4ラウンド】北海道松前沖と檜山沖、促進区域の指定案を公告 早ければ8月にも2海域を指定へ
  3. 北海道の環境配慮基準、5月10日で経過措置が終了「再エネ促進区域から保安林を除外」
  4. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?
  5. 経産省がシーメンスガメサと覚書を締結 風力発電のサプライチェーン構築へ
  6. 【洋上風力第4ラウンド】第1ラウンド事業へのFIP適用に厳しい意見が相次ぐ 事業者ヒアリングを実施
  7. 北九州響灘洋上ウインドファームの建設工事が大詰め、この春にも風車の据え付けを開始へ
  8. 秋田市のブレード落下事故、補強板の破損や焦げ跡を確認 破壊との関連を調査
  9. 東京都の小池知事、伊豆諸島沖に国内最大の浮体式導入 系統確保が課題に
  10. 【洋上風力第4ラウンド】北海道檜山沖法定協、促進区域の指定に同意 地域との共存共栄とサケ漁への配慮が条件

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正