注目キーワード

English 日本語

> 政策・制度

JOGMEC、洋上風力発電の事業性評価と動向調査の委託事業者を公募

独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は6月4日、日本の周辺海域における洋上風力発電の導入拡大に向けて、事業性評価や国内外の動向調査などを委託する事業者の公募を開始した。日本国内だけでなく諸外国の最新技術や市場動向を網羅的に把握するための調査も一体的に実施する。

 

<目次>
1.日本周辺海域における 事業性評価と動向調査の概要
2.応募資格に求められる 厳格な経営基盤と参加要件
3.提案書提出の手続きと 選定プロセスにおける留意点

 

日本周辺海域における
事業性評価と動向調査の概要

 
JOGMECの再生可能エネルギー事業本部が主導する今回の公募は、「本邦周辺の海域における洋上風力発電の事業性評価及び動向調査等に関する業務」を担う専門的な事業者を募るものである。この業務の主な目的は、日本周辺の海域特性を踏まえた洋上風力発電の経済性や事業リスクを緻密に検証し、市場への円滑な参入を促すことにある。具体的な調査内容には、洋上風力発電に関する事業性評価ツールの作成や更新、発電原価(LCOE)算定手法の精緻化などが含まれる。さらに、日本国内だけでなく諸外国の最新の技術や市場動向を網羅的に把握するための調査も一体的に実施する。これらのデータや評価手法の基盤が整備されることで、今後の洋上風力プロジェクトにおける投資判断や効率的な海域利用の迅速な意思決定に直結することが期待されている。
 

 

応募資格に求められる
厳格な経営基盤と参加要件

 
今回の公募に参加するためには、複数の厳格な条件を全てクリアする必要がある。提案者に関する第一の要件として、受託者自身が発電事業を行う企業ではないことが明記されている。また、提案内容を円滑に執行できる施設や設備を備え、日本国内に事業拠点を有している法人などでなければならない。財務面における審査基準も厳しく設定されており、本事業を安定的に遂行できる経営基盤や適切な資金管理能力が要求されるだけでなく、直近3か年のうちいずれかの2か年において営業利益が黒字であることが義務付けられている。さらに、全省庁統一資格の「役務の提供など」における「調査・研究」でA、B、またはCの格付けを有していることや、国や政府関係機関から補助金交付の停止などの行政処分を受けていないことも重要な要件となる。
 

提案書提出の手続きと
選定プロセスにおける留意点

 
この業務への応募を希望する事業者は、提示された様式に従って日本語で提案書を作成し、7月3日(金)の17時00分までに必要書類を提出しなければならない。提出は、紙媒体で正1部および副10部の計11部を郵送または持ち込みで届け出ると同時に、電子版1部を電子メールなどで送付することが求められる。また、提案書類とは別に、国の競争参加資格審査結果通知書の写しや、過去3年分の財務諸表などの添付資料も併せて各1部ずつ提出する必要がある。委託先の選定プロセスは非公開で実施され、提出された書類に基づいてJOGMECの担当者が応募資格の有無を厳密に判定したのち、評価委員による技術的要件などの評点審査が行われ 。審査の結果として総得点が最も高かった者が、最終的な委託先候補者として決定される仕組みである。
 

本邦周辺の海域における洋上風力発電の事業性評価および動向調査などに関する業務

 
1.目的 日本周辺海域の特性に即した洋上風力発電の事業性評価、発電コスト(LCOE)算定の精緻化、評価ツールの更新、および国内外の技術・市場動向調査を行うことで、国内における風力発電の円滑な導入拡大と産業基盤の強化を支援する。
2.業務委託期間 契約締結の日から2027年3月31日まで(2026年度第1四半期から第4四半期にわたり実施)
3.見積もり上限額 経費見積額がJOGMEC側の予算規模を超えないこと(参加者は必要経費の概算を人件費、事業費、一般管理費、再委託・外注費などの項目に精算内訳を分類して提示する)
 

スケジュール
2026年6月17日:提案書等作成上の基準日
2026年7月3日(17時00分必着):提案書および応募資格審査書類の提出期限(紙媒体11部、電子版1部を提出)
2026年度中(随時):評価委員による書類審査および必要に応じたヒアリングの実施
審査終了後(予定):委託先候補者の決定、採否結果の通知、および契約締結
受託候補者は総得点の最も高い事業者が選定され、結果は機構から提案企業へ個別に通知される。日本周辺海域での洋上風力発電の社会実装を支える重要な調査となるため、関連事業者は動向を注視されたい。

 

 

DATA

本邦周辺の海域における洋上風力発電の事業性評価及び動向調査等に関する業務


取材・文/ウインドジャーナル編集部

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.11 | ¥0
2026/9/9発行

お詫びと訂正

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 浮体式洋上風力市場 海外先行事例から学ぶ、経済性重視の市場設計
  2. 【深堀り解説】⼤⽔深・過酷環境実証の都道府県公募が10月30日締め切り 浮体式主要部材 量産化の動きも
  3. 【風力発電の安全対策】冬季雷区域は年1回の検査義務化、事業運用への影響は
  4. 北海道檜山沖でセントラル方式の追加調査 事業性を再検討へ
  5. 【洋上風力第2ラウンド】国産初のモノパイル3基が秋田港に到着、本格的なサプライチェーン構築の第一歩
  6. 【洋上風力第1ラウンド】東京電力RPが千葉県銚子市沖で環境アセスを開始 再挑戦の背景とは
  7. 北海道大学 洋上風力人材育成の共通カリキュラムを新設へ
  8. 浮体式洋上風力の過酷環境実証が始動、国が海域公募を開始
  9. 秋田県男鹿市のブレード破損事故で最終報告 全国の風車設置者に保安規程の再検討を要請へ
  10. 北九州響灘洋上ウインドファームが運転開始 愛称は「Wind KitaQ 25」

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.11 | ¥0
2026/9/9発行

お詫びと訂正