注目キーワード

English 日本語

政策・制度

千葉県九十九里沖 東京電力RPが事業計画を公表

再エネ海域利用法に基づく有望な区域に選定されている「千葉県九十九里沖」の洋上風力発電事業に、新たに東京電力リニューアブルパワーが参入の意思を表明し、環境影響評価の第1段階である計画段階環境配慮書の縦覧を12月20日から開始した。

最大出力は
46万5000kW

東京電力RPの事業実施想定区域

東京電力リニューアブルパワーの事業実施想定区域(出典 東京電力RP)

千葉県九十九里沖は、2022年9月に再エネ海域利用法に基づく「有望な区域」に選定された。九十九里町、山武市、横芝光町の沿岸から約10km沖合の海域が対象。第1ラウンドで発電事業者が選定された「千葉県銚子市沖」と、2021年に有望な区域に選定された「千葉県いすみ市沖」の中間にあたる。

東京電力リニューアブルパワー(東京電力RP)は12月19日に事業計画を公表した。計画では、九十九里町、山武市、横芝光町の沖合に単機出力1万5000~2万kWの風車を最大31基設置する。最大出力は46万5000kWで、事業実施想定区域の面積は約 3,703.3 ha。風力発電機の基礎構造は着床式で、モノパイル式とジャケット式、サクションバケット式、重力式の4種類を検討している。

単機出力が2万kWの風車は、現在国内で計画されている洋上風力発電事業で最大規模。2万kWの風車はローターの直径が約300m。海面からの高さは約365mを想定している。今後のスケジュールの詳細については検討中としているが、2029年度以降に基礎工事に着手し、2030年度以降の運転開始を目指す。12月20日から2024年1月26日まで、計画段階環境配慮書の縦覧を千葉県庁や九十九里町役場、山武市役所、横芝光町役場、匝瑳市役所、大網白里市役所、白子町役場で実施するほか、東京電力RPのホームページでも公表している。

九十九里沖
2事業体が計画公表

千葉県九十九里沖

千葉県九十九里沖で法定協議会は一度も開催されていない

千葉県九十九里沖では、ユーラスエナジーホールディングスが2022年9月に最大出力45万kW、12,000~18,000kWの風車を最大30基設置する事業計画を公表している。千葉県九十九里沖でこれまでに事業計画を公表した事業体は、ユーラスエナジーホールディングスと東京電力リニューアブルパワーの2社となった。千葉県九十九里沖は、2022年9月に「有望な区域」に選定されたが、法定協議会は一度も開かれていない。

DATA

「(仮称)千葉県九十九里沖洋上風力発電事業 計画段階環境配慮書」の縦覧について


取材・文/高橋健一

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 【洋上風力第4ラウンド】東京都伊豆諸島沖の5海域を準備区域に、大規模浮体式の導入を目指す
  2. 北海道の環境配慮基準、5月10日で経過措置が終了「再エネ促進区域から保安林を除外」
  3. 全漁連が国に要望書を提出「EEZ内への洋上風車設置で漁業とのすみ分けを」
  4. 【洋上風力第4ラウンド】北海道松前沖と檜山沖、促進区域の指定案を公告 早ければ8月にも2海域を指定へ
  5. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?
  6. 経産省がシーメンスガメサと覚書を締結 風力発電のサプライチェーン構築へ
  7. 秋田市のブレード落下事故、補強板の破損や焦げ跡を確認 破壊との関連を調査
  8. 【洋上風力第4ラウンド】第1ラウンド事業へのFIP適用に厳しい意見が相次ぐ 事業者ヒアリングを実施
  9. 「WFOアジア洋上風力サミット2025」、7月2日、3日に東京で開催 ~ 着床式・浮体式洋上風力の商業規模の導入拡大に向けた議論 ~
  10. 北九州響灘洋上ウインドファームの建設工事が大詰め、この春にも風車の据え付けを開始へ

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正