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洋上風力の課題解消へ、最新知見の提供にも取り組む。[コスモス商事]

資源・エネルギー開発技術、機器・サービスの輸入などを手がけるコスモス商事。海底の掘削装置やROV(遠隔操作型無人潜水機)なども扱っている。同社営業部海洋開発チームリーダーの井藤真一郎氏に、洋上風力発電の普及に向けた課題やその解消策について聞いた。

商社としてできること
最新の情報を届ける大切さ

資源・エネルギー開発技術、機器・サービスの輸入、販売、レンタルを手掛けるコスモス商事。洋上風力発電向けとして、海底下130メートルまで掘削できるポータブルな海底着座型掘削装置 PRODの他、モノパイル、ジャケット、トライポッドのコンクリート基礎に使用されるアジアで最初の超高強度グラウト材、台湾Ruentex Materials社製ShifuGrout U799などを取り扱っている。

同社営業部海洋開発チームリーダーの井藤真一郎氏は、今後、洋上風力発電が普及するためのポイントとして「技術者の重要性」を挙げる。日本では海で石油やガスが取れず、海洋の石油産業が発展しなかった。故に、ROVによる水中作業ひとつとっても知識と技術を有する人材があまり多くないのだ。水中機器のことを知らずに作業船を設計してしまうと、使いにくい船になるといった問題がある。十分な知識を持ったオペレーターが増えることで、それらの問題も解消されるのでは、と語る。

また、建設にあたって地元の漁業関係者などの協力も大切だ。ROVのような機械を海にいれて大丈夫なのかといった疑問を解消し、十分な理解を得ることが求められる。

こうした点は、欧州などの成功事例を参考に、地元の人々との対話に活かせれば、と井藤氏は言う。「商社として物を売るだけではなく最新の情報を事業者や販売先、地元の人たちに届け、コミュニケーションを深めることが大切だと感じている」。

話を聞いた人

コスモス商事株式会社
営業部 海洋開発チーム
リーダー
井藤真一郎氏

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北九州市響灘
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