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【洋上風力第1ラウンド】洋上風力第1ラウンドの“総取り”で、評価方法はどのように見直される?

洋上風力公募の第1ラウンドで、三菱商事チームが3海域すべてを落札したことは記憶に新しい。経産省と国交省はこれを受け、より多様な事業者が参画できる環境を整えるべく、評価方法の見直しに着手した。6月末現在の検討状況を追った。

公募の評価方法は見直しの最中
スピードやサプライ面も重視か

昨年末に選定結果が公表された洋上風力発電の第1ラウンドを巡っては、三菱商事グループが代表企業を務めるコンソーシアムが3海域すべてを落札した。三菱商事チームの提案した「供給価格」は、3海域とも満点の120点と評価された。

公募では「供給価格」と「事業実現性に関する評価項目」をそれぞれ120点満点、合計240点で採点するが、第1ラウンドでは「供給価格」の高評価が落札につながったとされている。

この結果を受け、経済産業省と国土交通省は今年3月から、事業者選定の評価方法を見直す検討を進めている。というのも、洋上風力発電事業は始まったばかりであり「多様な事業者が公募に参画する、競争環境を構築」すべきだと考えられるからだ。

同時に、選定プロセスや公募占用計画に関する透明性を向上させることも必要とされた。また、早期に運転開始できる点を高く評価する一方で、低価格の提案を引き出す評価方法のあり方を模索するとされ、議論が重ねられている。

6月末時点で、これまでに4回の有識者会議が開催された。現在のところ、見直しのポイントは大きく2つある。1つ目は「事業実現性に関する評価項目」における点数配分の変更だ。

5月23日の会合では、早期の運転開始にインセンティブを付与したり、サプライチェーンの強靭性を評価したりするなどの観点から、配点を「事業計画の迅速性・事業計画の基盤面・事業計画の実行面・電力安定供給」の各20点に変更する案が提示された。


(事業実現性の評価方法案。出典:経済産業省・国土交通省)

全海域の“総取り”を制限する案
構成員の比率など踏まえ判断か

2つ目のポイントは、1事業者がすべての区域を落札する独占を制限する案についてだ。

海外での洋上風力発電の公募では、落札できる区域数や設備容量に制限が設けられる場合もあるとしたうえで、同会合では、この先例にならう案が示された。

具体的には、1事業者が複数の区域に応札する場合に「公募参加者の1者あたりの落札制限として、例えば1GWの基準を設ける」案や、コンソーシアムやSPC(特別目的会社)が公募に参加する場合、代表企業はすべて同一企業とし「コンソーシアムやSPCの構成員は、同公募内の別区域に係る応札において、他のコンソーシアムやSPCの構成員となってはならない」とする案だ。

しかし、これらの案に対して5月30日の事業者ヒアリングでは、見直しを求める意見が相次いだ。特に、コンソーシアムやSPCの代表企業や構成員を制限する案については、ヒアリングを行った9事業者のうち7事業者が撤廃や見直しを求めた。

こうした意見を踏まえ、6月23日の会合では、応札者の同一性に関して、構成員の合計議決権比率に基づいて判断するなどの対案を示した。

今後のスケジュールとしては、今年7〜8月までに事業者選定の評価方法を見直し、今年度の公募から反映するとしている。

DATA

総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会洋上風力促進ワーキンググループ 交通政策審議会港湾分科会環境部会洋上風力促進小委員会 合同会議(第14回)


文:山下幸恵(office SOTO)

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