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洋上風力第2ラウンド 、3海域の選定事業者を公表 能代市北部沖は先送り

経済産業省と国土交通省は13日、洋上風力第2ラウンドで公募していた「秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖」、「新潟県村上市、胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」の計3海域の選定事業者を公表した。「秋田県八峰町、能代市沖」は選定事業者の公表を見送った。

運転開始予定時期が
最も早い事業体を選定

村上市沖

第2ラウンドで対象海域が最大の「新潟県村上市、胎内市沖」

3つの海域ともに、運転開始予定時期が最も早い事業体が選定された。秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖には、3つの事業体が公募占用計画を提出した。選定事業者は、JERA、電源開発、伊藤忠商事、東北電力の4社で構成する「男鹿・潟上・秋田Offshore Green Energyコンソーシアム」。事業計画によると、発電設備は着床式。発電設備出は31.5万kW (1.5万kW×21基、Vestas製)。運転開始予定時期は2028年6月。対象海域は5315.3ha。

第2ラウンドで対象海域が最も広い、新潟県村上市、胎内市沖には、4つの事業体が公募占用計画を提出した。選定事業者は、三井物産、RWE Offshore Wind Japan 村上胎内、大阪瓦斯の3社で構成する「村上胎内洋上風力コンソーシアム」。事業計画によると、発電設備は着床式。発電設備出力は68.4万kW (1.8万kW×38基、GE製)。運転開始予定時期は2029年6月。対象海域は9188.1ha。

長崎県西海市江島沖には、2つの事業体が公募占用計画を提出した。選定事業者は、住友商事、東京電力リニューアブルパワーの2社で構成する「みらいえのしまコンソーシアム」。事業計画によると、発電設備は着床式。発電設備出力は42.0万kW (1.5万kW×28基、Vestas製)。運転開始予定時期は2029年8月。対象海域は3983.8ha。

秋田県八峰町、能代市沖は
公募占用計画を再提出へ

八峰町 能代市沖

選定事業者の公表を見送った「秋田県八峰町、能代市沖」

同じく第2ラウンドで公募していた「秋田県八峰町、能代市沖」については、選定事業者の公表を見送った。これについて経産省は「最も評価の高かった事業者について、港湾の利用重複に伴い公募占用計画を再提出いただく予定。再提出された公募占用計画について、第三者委員会における評価などを経て、2024年3月に選定結果を公表する予定」と説明している。

岸田首相は13日夕方の記者会見で、14日に人事を行う意向を正式に明らかにしたが、経産省は西村康稔大臣が在任中に、第2ラウンド 3海域の選定事業者を公表した。

DATA

「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」、 「新潟県村上市及び胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」における洋上風力発電事業者の選定について


取材・文/高橋健一

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