注目キーワード

English 日本語

政策・制度

秋田県八峰町、能代市沖 9月18日に漁業影響調査検討委員会の初会合

洋上風力第2ラウンド「秋田県八峰町、能代市沖」の漁業影響調査検討委員会の初会合が9月18日に開催される。同海域は、2029年6月の運転開始を目指している。

漁業影響調査の
スケジュールを検討

「秋田県八峰町、能代市沖」の漁業影響調査検討委員会は、選定事業者の合同会社八峰能代沖洋上風力と秋田県が共同で設置する。9月18日(水)午後1時30分から秋田県能代市の秋田県山本地域振興局で開催する。

検討委員会は、漁業関係者や学識経験者などで組織する。初会合では、選定事業者から事業計画の概要を説明したあと、漁業影響調査の手法やスケジュールをどのように決めていくのかを協議する。

EREが代表企業
2029年6月の運転開始を目指す

運転開始前の工程概要(出典 合同会社八峰能代沖洋上風力)

運転開始前の工程概要(出典 合同会社八峰能代沖洋上風力)

秋田県八峰町、能代市沖は、青森県と接する八峰町南部から能代市北部にかけての海域。公募占用指針によると、促進区域の面積は3239.4ヘクタール。事業計画によると、発電設備はモノバイル基礎の着床式。発電設備出力は37万5000kW (1万5000kW×25基、Vestas製)。出力変動対策として蓄電池などを活用するとしている。供給価格は、ゼロプレミアムの3円/kWh。

選定事業者は、ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE)、イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパン、東北電力の3社で構成する特別目的会社。代表企業のEREは、ENEOSグループの再エネ事業会社。イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパンは、スペインに本社があるイベルドローラの日本法人。

事業計画によると、陸上工事は早ければ2026年3月に開始する。洋上工事の基礎施工は2027年5月から、海底ケーブルの施工は2027年7月から、風車の設置は2028年6月から取り掛かる。運転開始予定時期は2029年6月。

洋上工事を行う際の拠点港として、秋田港と室蘭港を利用する。これは、南側に隣接する第1ラウンド事業の「能代市・三種町・男鹿市沖」で、三菱商事を中心とする企業連合が建設の拠点港として能代港を利用するため、港湾利用の重複を避けるための措置とみられる。「能代市・三種町・男鹿市沖」は2027年6月から洋上工事に着手し、2028年12月に運転を開始する予定。運転開始後は、能代港をO&Mの拠点港として活用する。

DATA

秋田県八峰町、能代市沖における協議会 漁業影響調査検討委員会の開催について


取材・文/高橋健一

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.09 | ¥0
2025/9/17発行

お詫びと訂正

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. ブレード落下事故からの信頼回復。ゾーニングで地元住民を守る区分けを
  2. 【参加受付中!】第5回WINDビジネスフォーラム 「風力発電の安全対策とサプライチェーン構築」
  3. 【洋上風力の事業環境整備】新たな公募制度の方向性をとりまとめ 年明け以降に 再公募を実施へ
  4. 「風車国産化をエネルギー安全保障として明確に位置づけるべき」足利大学 永尾特任教授が講演
  5. 風力発電の安全対策と信頼回復。秋田市のブレード落下事故を徹底検証
  6. 長崎県五島市沖の浮体式洋上風車 来年1月稼働へ建設大詰め、大型量産化に対応した技術開発も
  7. 【洋上風力第1ラウンド】三菱商事 3海域からの撤退を正式表明 関係自治体に動揺広がる
  8. パワーエックス 2025年に世界初の電気運搬船を建造
  9. 【洋上風力第2ラウンド】秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖 3年後の運転開始に向け陸上工事が本格化
  10. 大規模蓄電の未来を変える 「CO2バッテリー」

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.09 | ¥0
2025/9/17発行

お詫びと訂正