【洋上風力第4ラウンド】秋田市沖、和歌山県沖東側と西側の計3海域を準備区域に、有望な区域は対象なし
2024/09/27
経済産業省と国土交通省は9月27日、再エネ海域利用法に基づいて「秋田県秋田市沖」、「和歌山県沖(東側)」、「和歌山県沖(西側・浮体)」の3つの海域を新たに「準備区域」として整理したと発表した。
アイキャッチ画像 新たに準備区域に整理された秋田市沖
1. 和歌山県沖 準備区域は初めて
2. >秋田市沖は発電出力40万kWを想定
和歌山県沖準備区域は初めて
促進区域、有望区域などの指定・整理状況(出典 経済産業省)
今年度、新たに「有望な区域」に整理された海域はなかった。「秋田県秋田市沖」、「和歌山県沖(東側)」、「和歌山県沖(西側・浮体)」の3つの海域については、今年5月10日までに秋田県と和歌山県から国に対して情報提供が行われていた。和歌山県の沖合が、「準備区域」に整理されるのは今回が初めて。これにより「準備区域」は、合わせて11海域となった。
経産省風力対策室では、「今回は、新たに有望な区域と準備区域に整理される海域を公表した。促進区域については、対象海域の調査に時間がかかっているため、後日公表する」と説明している。
秋田市沖は
発電出力40万kWを想定
秋田市で実施されている風況調査
秋田市沖では、秋田市の沖合約4~5kmの海域に発電出力40万kWの洋上風車の設置を検討している。この海域では、当初、地元漁業者から反対の声があり、指定に向けた動きが見送られていたが、秋田県が秋田県漁業協同組合に確認したところ、洋上風力発電の導入に向けた協議会に参加することに同意する回答があったという。
促進区域、有望区域などの指定・整理状況(2024年9月27日現在)
(1)促進区域
長崎県五島市沖(浮体)、秋田県能代市・三種町・男鹿市沖、秋田県由利本荘市沖、千葉県銚子沖、秋田県八峰町能代市沖、秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖、新潟県村上市・胎内市沖、長崎県西海市江島沖、青森県沖日本海(南側)、山形県遊佐町沖
(2)有望な区域
北海道石狩市沖、北海道岩宇・南後志地区沖、北海道島牧沖、北海道檜山沖、北海道松前沖、青森県沖日本海(北側)、山形県酒田市沖、千葉県いすみ市沖、千葉県九十九里沖
(3)準備区域
北海道岩宇・南後志地区沖(浮体)、北海道島牧沖(浮体)、青森県陸奥湾、岩手県久慈市沖(浮体)、秋田県秋田市沖【新規】、富山県東部沖(浮体)、福井県あわら市沖、和歌山県沖(東側)【新規】、和歌山県沖(西側・浮体)【新規】、福岡県響灘沖、佐賀県唐津市沖
DATA
再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定に向け、新たに3区域を準備区域として整理しました
取材・文/高橋健一