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【洋上風力第2ラウンド】「秋田県八峰町・能代市沖」の公募占用計画を認定、風車施工は室蘭港を活用

経済産業省と国土交通省は3月14日、洋上風力第2ラウンドで事業者を選定した「八峰町・能代市沖」の公募占用計画を認定した。洋上風車の施工では、当初の計画通り北海道の室蘭港を活用する。

<目次>
1.2026年1月から陸上工事を開始
2.洋上風車の施工に北海道の室蘭港を活用

 

2026年1月から
陸上工事を開始

秋田県八峰町・能代市沖

主要スケジュール(出典 経済産業省)

秋田県八峰町・能代市沖は、青森県と接する八峰町南部から能代市北部にかけての海域。第2ラウンドのほかの3海域とよりも少し遅れて、昨年3月に選定事業者が公表された。選定事業者は、ENEOSリニューアブル・エナジー(ERE)、イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパン、東北電力の3社で構成する特別目的会社。代表企業のEREは、ENEOSグループの再エネ事業会社。イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパンは、スペインに本社があるイベルドローラの日本法人。

3月14日に認定された公募占用計画によると、促進区域の面積は3239.4ヘクタール。事業計画によると、発電設備はモノバイル基礎の着床式。発電設備出力は37万5000kW (1万5000kW×25基、Vestas製)。

陸上工事は当初の計画よりも2ヶ月早く2026年1月に開始する。洋上工事の基礎施工は27年5月から、海底ケーブルの施工は27年7月から、風車の設置は28年6月から取り掛かる。運転開始予定時期は29年6月。

秋田県八峰町・能代市沖

建設期間の事業実施体制(出典 経済産業省)

 

 

洋上風車の施工に
北海道の室蘭港を活用

建設時の基礎施工には秋田港(秋田市)と船川港(男鹿市)、洋上風車の施工では室蘭港(北海道室蘭市)を活用する。運転開始後のO&Mでは能代港(能代市)を利用する。室蘭港の活用は、南側に隣接する第1ラウンド事業の「能代市・三種町・男鹿市沖」で、三菱商事を中心とする企業連合が建設の拠点港として能代港を利用することから、港湾利用の重複を避けるための措置だ。「能代市・三種町・男鹿市沖」は、当初の計画では27年6月から洋上工事に着手し、28年12月に運転を開始する予定だが、三菱商事が事業の再検討を進めている。

DATA

「秋田県八峰町・能代市沖」の洋上風力発電事業について公募占用計画を認定


取材・文/高橋健一

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