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青森県の再エネ共生条例、総務相が同意して10月7日に施行 共生区域への誘導もスタート

青森県は10月7日、総務大臣の同意を受けて「青森県再生可能エネルギー共生条例」を施行した。一部の発電事業者が、条例に沿って非課税区域への指定変更に向け説明会の準備を進めている。

<目次>
1.総務相の同意を受けて 10月7日に条例施行
2.高額の税率設定で 共生区域へ誘導
3.非課税区域指定に向け 11月に地元説明会を開催へ

総務相の同意を受けて
10月7日に条例施行


共生条例全体のイメージ(出典 青森県)

青森県は10月6日、再生可能エネルギー共生税の新設について総務大臣から同意を得たと発表した。今年3月の条例制定以降、青森県と総務省が協議を続けてきた。総務相の同意を受けて、10月7日に新税と一体となった「青森県再生可能エネルギー共生条例」が施行された。

この条例は、青森県内の自然環境、景観、歴史、文化を良好な状態で未来に継承するとともに、再生可能エネルギー発電事業の円滑な導入を目的としており、保全するべき地域を定め、再エネ事業に必要な手続きを示している。青森県は2023年9月に「青森県自然環境と再生可能エネルギーとの共生構想」を発表し、24年5月に有識者会議を立ち上げ、同12月に条例案を公表した。そして今年3月の県議会本会議で「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生税条例案(税条例)」と「青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する条例案(共生条例)」が可決、成立した。再エネ発電設備への課税条例は、総務相の同意が必要だ。

 

 

高額の税率設定で
共生区域へ誘導

ゾーニングの区分(出典 青森県)

青森県の条例は、2000kW以上の太陽光発電所と500kW以上の陸上風力発電所を対象としている。ただし、既設の設備や、10月6日までに環境影響評価を公告した事業、それに電気事業法に基づく工事計画の届け出をしている事業は適用外とする。

ゾーニングマップ(出典 青森県)

条例はゾーニングと合意形成手続きの2つで構成されている。ゾーニングでは再エネ事業を基本的に実施できない「保護地域」、条件によって事業が可能となる「保全地域」、それ以外の地域を「調整地域」と設定している。そのうえで調整地域および保全地域のうち、市町村の申し出に基づき、地域の自然環境、景観、歴史・文化などと共生できると認めた区域を知事が指定した地域を「共生区域」として指定し、意見交換会や説明会などの合意形成プロセスの一部を省略できるとともに、非課税での事業が可能となる。

合意形成プロセスのイメージ(出典 青森県)

合意形成のため条例では、環境影響評価の前後で地域住民との意見交換会や説明会の開催を求めているほか、立地自治体の首長意見を反映したうえで、最終的には知事の認定を受けて事業の実施となる。

青森県再エネ共生税の税率(出典 青森県)

税率については、調整地域では太陽光110円/kW、風力300円/kW。保護地域と保全地域は太陽光410円/kW、風力1990円/kWと高率になる。たとえば10万kWの風力発電所の場合、保全地域や保護地域に立地した場合の税額は年間約2億円となり実質的に事業として成立しなくなってしまう。これにより、事業者を共生地域へ導くことで地域共生を図るという考えだ。ただし国や地方公共団体が所有する再エネ発電施設、共生区域に認定された再エネ発電施設は非課税となる。

非課税区域指定に向け
11月に地元説明会を開催へ

コスモエコパワーは、条例に沿った手続きを開始している。同社が計画中の五所川原市浦・中泊ウインドファーム事業(最大出力約15万kW)は保全地域で計画している。このため、共生区域への指定変更を目指して今年11月に「意見交換会および再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法に係る説明会」を3カ所で開催する予定だ。

また東北電力は、青森県内で実施する陸上風力事業のうち6つの事業が同条例の対象となることを明らかにした。候補地のなかには保全地域も含まれており、同社は「協議を進め、地元の理解を得ながら共生区域に持っていきたい」と説明している。すでに田子風力発電事業(田子町、三戸町)と大中台牧場風力発電事業(十和田市)は地元の合意を得て、共生区域となる見通しで、残りの4つの事業についても共生区域への指定を目指して協議を進めていく方針だ。

 

 

DATA

青森県自然・地域と再生可能エネルギーとの共生に関する条例について 

取材・文/宗 敦司                                  

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