注目キーワード

English 日本語

政策・制度

NEDO、浮体式を含む風車産業の動向調査を公募 6月5日にオンライン説明会

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5月27日、「浮体搭載用風車を含むアジア太平洋地域に適した風車に係る産業技術動向調査」の公募を開始した。風車産業の国内立地促進や、基準・認証・試験スキームの国内体制構築に向けた課題整理を行い、国際競争力の強化を図る。

<目次>
1.日本独自の課題克服へ 技術実証の第2幕
2.基準や認証の国内体制構築と 技術検証環境の整備課題
3.6月5日に オンライン説明会
4.浮体搭載用風車を含むアジア太平洋地域に適した 風車に係る産業技術動向調査

 

日本独自の課題克服へ
技術実証の第2幕

第7次エネルギー基本計画では、再生可能エネルギーの主力電源化に向けて洋上風力発電を不可欠な電源と位置づけており、2040年までに浮体式を含む30GWから45GWの案件形成を目指している。また、2025年8月に「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」が策定した「洋上風力産業ビジョン(第2次)」でも、風車の国内サプライチェーン構築や国内製造・供給力の強化が最重要課題として掲げられた。

今回の調査はこれらの政府方針を具体化するための施策で、特に風力発電機とそのコンポーネント、および運転保守(O&M)に関わる製品・サービスを対象としている。国内外のプレイヤーの動向やマクロトレンドを精査したうえで、各レイヤー(階層)におけるビジネスモデルの分析、体制面や資金面での検証を行う。

さらに、アジア太平洋地域など、今後市場形成が進む海域での見通しも踏まえ、海外プレイヤーとの技術やコスト、安全保障などの競争力を考慮しつつ、国内企業育成のアプローチ案や複数シナリオの効果を分析・整理する。
 

 

基準や認証の国内体制構築と
技術検証環境の整備課題

風力発電産業の競争力強化を確実に実施するためには、基準・認証・試験スキームにおける国内体制の構築が直結する課題となる。本調査では、国内外の試験機関などの整備状況や現存施設の役割を整理し、技術検証環境を日本国内に立地させるための必要性やニーズを明確にする。

この技術検証環境の整備にあたっては、必要となる市場や産業規模、想定されるビジネスモデル、プレイヤーの具体化が求められる。資金面や運用面での課題、およびその実現に向けた方策については、関係者へのヒアリングなども活用しながら精査を進める計画である。

調査の実施方法は、デスクトップ調査や関係者ヒアリングに加え、月1回程度のNEDOおよび関係省庁への進捗報告、さらに外部有識者からなる技術委員会を期間中に計4回程度開催し、成果やリスク対応状況を定期的に確認する体制をとる。
 

6月5日に
オンライン説明会

本事業の実施期間は2026年度から2027年度までを予定しており、詳細な調査期間はNEDOが指定する日から2027年9月30日までとなっている。予算規模は税込みで1億5000万円未満に設定されている。

応募資格は、当該技術や関連技術の調査実績を有し、計画を遂行できる組織や人員、および円滑な委託業務の遂行に必要な経営基盤、情報管理体制を持つ法人とされている。単独の企業だけでなく、複数の法人による共同提案での応募も可能であるが、その場合は代表法人が提出書類を取りまとめて申請を行う必要がある。

審査にあたっては、提案の適合性、具体性や優位性、実施体制や能力、経済性、経営基盤などを基準に外部有識者による採択審査委員会などで厳格に評価される。また、女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法、若者雇用促進法に基づく認定企業に対しては加点措置が設けられている。

なお、公募に関する説明会が2026年6月5日の15時から16時までオンライン(Teams形式)で開催される。また、提案内容の適合性や疑問点に応じる事前相談の受付が5月27日から6月12日まで実施され、先着順で対応が行われる。
 

浮体搭載用風車を含むアジア太平洋地域に適した
風車に係る産業技術動向調査

1.事業概要
本調査は、風力発電に係るサプライチェーンのうち、特に風力発電機およびそのコンポーネント並びに運転保守などに必要となる製品・サービスに関する技術開発動向に加えて、国内外のプレイヤーの最新動向やマクロトレンドなどを踏まえつつ、わが国風車サプライチェーンの各レイヤーにおけるビジネスモデルの分析やその実現に向けた体制面・資金面での検討を行います。これにより、風車サプライチェーンの国内立地促進に向けた取り組みを推進するとともに、これら競争力強化に直結する基準・認証・試験スキームの国内体制構築に向けた課題等を整理し、わが国風車サプライチェーンの構築及び国際競争力強化を図ることを目的とします。
 
2.対象者
企業(団体などを含む)、大学など
 
3.事業期間
NEDOが指定する日から2027年9月30日まで(2026年度~2027年度)
 

スケジュール
・公募期間
2026年5月27日(水)~2026年6月26日(金)正午まで
・説明会
開催日時:2026年6月5日(金)15時00分~16時00分
開催形式:オンライン形式(Microsoft Teamsを使用)
申込期限:2026年6月5日(金)正午まで
・応募期限
2026年6月26日(金)正午まで

 

 

DATA

「浮体搭載用風車を含むアジア太平洋地域に適した風車に係る産業技術動向調査」の公募について


取材・文:ウインドジャーナル編集部

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.10 | ¥0
2026/3/17発行

お詫びと訂正

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. JOGMEC、洋上風力発電の事業性評価と動向調査の委託事業者を公募
  2. 【洋上風力第1ラウンド】占用指針の改訂完了、3海域は6月中にも具体的な手続き開始へ
  3. 長崎県五島市沖で独自開発のハイブリッドスパー型が本格稼働 地域共生型浮体構造が目指すもの
  4. 風車の安全対策で冬季雷区域は年1回の検査義務化へ 風力技術基準の改正案に事業者が困惑
  5. 【洋上風力第4ラウンド】例年より遅い6月5日が期限、国への情報提供の申請受け付け
  6. 秋田県男鹿市のブレード破損事故で中間報告「落雷が原因である可能性が高い」
  7. 【洋上風力第1ラウンド】中東情勢が暗い影、3海域の再公募開始は今年の夏以降に
  8. 『WIND JOURNAL』vol.10[2026年春号]3/17発行!
  9. 秋田市のブレード落下事故で最終報告書「構造上の問題と損傷の未確認が原因と推定」
  10. 北九州響灘洋上ウインドファームが運転開始 愛称は「Wind KitaQ 25」

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.10 | ¥0
2026/3/17発行

お詫びと訂正