注目キーワード

English 日本語

政策・制度

【第2ラウンド動向】 秋田県八峰町、能代市沖 今月中に事業者選定へ

経済産業省と国土交通省は、洋上風力第2ラウンドの「秋田県八峰町、能代市沖」について、今月中に発電事業者を選定する方針だ。港湾の利用重複に伴い、事業者の選定を延期していた。

公募が一時中断する
異例の展開


「秋田県八峰町、能代市沖」の促進区域(出典 経済産業省)

「秋田県八峰町、能代市沖」は、青森県と接する八峰町南部から能代市北部にかけての海域。公募占用指針によると、促進区域の面積は3239.4ヘクタールで、発電出力は35.6万kWを想定している。

「秋田県八峰町、能代市沖」は2021年9月に洋上風力発電施設を優先的に整備する「促進区域」に指定された。2021年12月に発電事業者の公募をいったん開始したが、国が2022年3月に評価基準を見直す方針を示したことに伴い、事業者の公募が実質的に中断し、2022年12月から公募を再開していた。

洋上風力第2ラウンドは、昨年12月に「秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖」、「新潟県村上市、胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」の計3海域の事業者が選定されている。「秋田県八峰町、能代市沖」は、港湾利用の重複に伴い、事業者の選定が延期され、異例の展開が続いている。

6事業体が
環境アセスを実施

秋田県八峰町、能代市沖の行方
「秋田県八峰町、能代市沖」には、これまでに6つの事業体が参入の意思を表明し、環境影響評価を実施している。しかし、実際にどの事業体が入札に参加したのかは明らかにされていない。

洋上風力第2ラウンドは、1事業体あたりの発電・送電容量の上限を計100万kWとする規制を設けているが、発電出力が比較的小さい「秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖」、「長崎県西海市江島沖」の落札事業者にもチャンスがある。異例の展開が続いた「秋田県八峰町、能代市沖」の発電事業者は今月中に公表される。

DATA

「秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖」、「新潟県村上市及び胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」における洋上風力発電事業者の選定について


取材・文/高橋健一

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 【洋上風力第4ラウンド】東京都伊豆諸島沖の5海域を準備区域に、大規模浮体式の導入を目指す
  2. 【洋上風力第4ラウンド】北海道松前沖と檜山沖、促進区域の指定案を公告 早ければ8月にも2海域を指定へ
  3. 経産省がシーメンスガメサと覚書を締結 風力発電のサプライチェーン構築へ
  4. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?
  5. 北海道の環境配慮基準、5月10日で経過措置が終了「再エネ促進区域から保安林を除外」
  6. 【洋上風力第4ラウンド】第1ラウンド事業へのFIP適用に厳しい意見が相次ぐ 事業者ヒアリングを実施
  7. 秋田市のブレード落下事故、補強板の破損や焦げ跡を確認 破壊との関連を調査
  8. 北九州響灘洋上ウインドファームの建設工事が大詰め、この春にも風車の据え付けを開始へ
  9. 【洋上風力第4ラウンド】北海道檜山沖法定協、促進区域の指定に同意 地域との共存共栄とサケ漁への配慮が条件
  10. 東京都の小池知事、伊豆諸島沖に国内最大の浮体式導入 系統確保が課題に

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正