【WIND EXPOリポート①】風車ブレードの温度・ひずみを検出するFBGセンサー
2025/09/26

2025年9月17日(水)~19日(金)、日本最大の風力発電技術の展示会「WIND EXPO 秋 第15回国際風力発電展」が幕張メッセで開かれた。風車ブレードの温度・ひずみを検出するFBGセンサーを紹介する。
最先端ソリューションや
ビジネスヒントが集結
展示会場の幕張メッセ
2050年カーボンニュートラル実現に向け、主力電源としてますますの普及が期待される風力発電。「WIND EXPO 秋 第16回国際風力発電展」は風車から風力発電所の建設、保守・運用、洋上風力技術まであらゆる製品・技術が出展し、世界各国から専門家が来場する展示会として業界に定着している。しかも世界中から人と情報が集まり、face to faceで風力発電ビジネスを加速させる重要なプラットフォームだ。
会場では、洋上風力発電の取り組みや市場見通しに関するセミナー、風力を活用するさまざまな技術や製品の展示が行われた。風力発電に関する最先端のソリューションやビジネスヒントが集まり、国内外の企業が最新技術を披露した。
風車ブレードの
温度・ひずみを検出
ケイエルブイの展示ブース
ケイエルブイ株式会社は、ハイパースペクトルカメラ、小型分光器、各種光源、超小型カメラモジュール、光学部品(センサー、光学フィルタ)などのような世界各国の光学製品を取り扱う光の専門商社である。 医療・環境・分析分野をはじめとするさまざまな産業分野で 高度化・多様化するお客様のニーズに迅速にかつ的確にお応えしている。
展示ブースでは、多点測定が可能な温度・ひずみFBGセンサーを披露した。このセンサーは、「FBG(ファイバブラッググレーティング)が書き込まれた光ファイバー」と「インテロゲ一夕(分光器)」で構成された「FBGセンシングシステム」である。FBGは、光ファイバーの短いセグメント内に構築された分布型ブラッグ反射器の一種で、特定の波長の光を反射し、他のすべての波長を透過する。これは、ファイバコアの屈折率に周期的な変化を生じさせ、波長固有の誘電体ミラーを生成することによって実現する。
光ファイバーをインテロゲ一夕へと接続することで、風車ブレードの温度・ひずみを検出するセンサーとして活用できる。飛行機の翼の歪み・反りの測定、地震や災害などの時に構造物の損傷の検出にも活用されていることから、WIND EXPO会場では発電事業者やメンテナンス事業者などの注目を集めていた。
DATA
取材・文/高橋 健一