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洋上風力の防食・補修関連技術で世界と日本をつなぐ[土井製作所]

洋上風力のメンテナンスに関わる製品の製造・販売を手掛ける土井製作所。海外製品の日本向けカスタマイズも行うという同社の取り組みについて、営業本部長・秋山摂也氏に話を聞いた。

メンテナンスのコストを削減
実績のある海外製品を日本に

土井製作所は1927年創業の、電力・通信関連事業、公共事業で活躍する総合システムメーカーだ。洋上風力発電関連では、送電するための海底ケーブルの浸水対策、陸揚げした後の地中送電線の接続用マンホールの設計、製作などを手掛けている。

他にも、機器に貼るだけで防食効果を発揮する「イージーコート」や、誰でも均質な下地処理が可能な工具「ブリストルブラスター」といった海外製品を取り扱い、風力発電設備のメンテナンスにおける作業時間、コスト削減を提案している。

写真左から「イージーコート」、「ブリストルブラスター」。

本来、補修が必要な箇所が発生した際には、当該箇所の塗装を削って下地処理し、塗料を上塗りしてニスを三層に塗るといったいくつかの工程が必要だ。だがイージーコートなら、そうした手間を省ける。海洋構造物における防食性能試験方法(ISO12944-9)の試験規格をクリアしており、防食性能は30年以上。狭い場所でも施工しやすく作業員にも優しい。

こうした同社で扱う製品は、もともと海外では確立された技術で、すでに多くの納入実績がある。一方で、そうした海外製品は規格などの問題で日本ではそのまま使えないものもある。同社の場合、それらを国内で使えるようにカスタマイズして提供するのが特徴だ。「洋上風力発電分野で海外と日本をつなぐパイプ役になる」(同社営業本部長の秋山摂也氏)という使命を果たすため、新製品の発掘に日夜いそしむ。

話を聞いた人

土井製作所
営業本部長
秋山摂也氏


取材・文/大根田康介

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