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【EXECUTIVE INTERVIEW】専門人材の獲得に向けてクリエイティブな仕事を アイルエンジニアリング編

洋上風力発電の導入拡大に向けての課題は少なくない。そのような課題を解決するために、エグゼクティブ達は何を考えるのか。「アイルエンジニアリング」とそのパートナー企業に、洋上風力産業の成長のカギについて聞いた。

専門人材の不足が深刻
風力発電の魅力を広くアピール

ーーアイルエンジニアリング株式会社 代表取締役 玄馬 淳氏

国内の風力発電産業が直面する課題の中で、人材不足がもっとも深刻だと考えています。風力業界の経験者自体が少ないことに加えて、他の業界からリクルートすることも簡単ではありません。国内で人材を獲得できないと、海外から専門人材を呼び込む必要がありますが、ビザなどの手続きが煩雑です。人材不足の問題に対しては、官民一体となって取り組むべきだと考えています。

同時に、若い方々に興味を持ってもらうことも大切だと思います。当社は、建設会社という枠を越えて洋上風力発電事業に参入しました。これまでの事業を基盤としながら、新しいことにチャレンジするクリエイティブな会社であることをより多くの方々に知ってもらいたいと思っています。

先行する欧州の知見を活用
開発前の段階からの参画が肝要

ーーテクマール Managing Director マーク・ベル氏

人材不足は、日本だけでなく世界の課題でもあります。多くの国が洋上風力発電の意欲的な開発目標を掲げる中、生産する側のキャパシティが足りるかどうかも重要な問題です。限られたキャパシティの中で効率よく事業を進めるために、先行する欧州の知見をうまく活用してほしいと考えています。それには、当社のような経験者がプロジェクトの開発前の段階から参画することが重要です。ノウハウを共有し、事業をスムーズに進められるようにサポートします。

パイプラインの拡大が急務
将来の明確なビジョンを望む

ーーファイバーマックス Director-Renewable Energy サンダー・G・ファン・ヘルボルト氏

日本には、これから洋上風力発電プロジェクトが拡大するという展望を示してほしいと思います。プロジェクトの候補地が増えれば、参入事業者はおのずと増えるでしょう。そうすれば、サプライチェーンも充実していくと考えています。洋上風力発電に関するビジネスが拡大するというビジョンを明確にすることが重要であり、国の強いリーダーシップを期待します。

アイルエンジニアリング株式会社
代表取締役 玄馬 淳氏(中)

テクマール
Managing Director マーク・ベル氏(左)

ファイバーマックス
Director-Renewable Energy サンダー・G・ファン・ヘルボルト氏(右)

DATA


アイルエンジニアリング株式会社

Fiber Max


文:山下幸恵(office SOTO)

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