国内初、GWO・BSTのオンライン講座を9月開始
2024/09/02
ウィンド・パワー・グループの総合訓練施設「ウィンド・パワー・トレーニングセンター」では、今年9月から国際認証のGWO・BSTトレーニングを国内初のオンライン講座として提供する。出張期間を約半分に短縮できるという国内初・オンライン講座の魅力に迫る。
出張期間の短縮ニーズに応え
風車O&Mの人材育成に貢献
BSTのモジュールの1つである海上生存技術(シーサバイバル)を提供する屋内のプール施設
茨城県を中心に陸上・洋上風力発電事業を展開しているウィンド・パワー・グループ。1998年から風力発電事業に参入し、地元の神栖市では総出力3万kWのかみす洋上風力発電所を運営している。今年1月には、発電所の隣接地にGWOの認証を受けた総合訓練施設「ウィンド・パワー・トレーニングセンター」を開設した。
GWOとは、世界の風車メーカーが共同で設立した国際非営利組織。風車のO&Mなどに必要なトレーニング基準を定めており、多くの風車メーカーが、風車へのアクセスにあたってGWO認証のトレーニングの受講を求めている。
成田空港から車で約50分のウィンド・パワー・トレーニングセンター。東京駅から神栖市行きの高速バスもある。
トレーニングセンターの企画や設計は、風力発電事業に取り組んできた経験を活かして同社が自ら行った。高所作業のトレーニングで使用するはしごの配置から備品の保管場所まで、トレーニングが受けやすいように徹底的に工夫したという。
GWOのトレーニングは、最大5つのモジュールがセットになっており、それらを4・5日間で完了しなければならない。同センターは、各モジュールの訓練をする施設の間をスムーズに移動でき、より多くの受講生を受け入れることができる。初年度は約500人の受講を見込んでおり、洋上風力発電に携わる人材不足の解消に貢献したいとしている。
今年9月から
オンライン講座を開始
この9月からは、基礎安全訓練(BST)とその更新コースをオンライン講座と実技訓練のハイブリッド形式で提供する。
同社の経営企画室室長である小松﨑 崇熙氏は、「座学をオンラインで行うことによって、出張期間を従来の4・5日から約半分の2・5日に短縮できます。GWOトレーニングを受講した方からは、出張期間が長いためスケジュールの都合が合わず、認証が失効してしまったという声がありました。こうした受講者の負担を少しでも減らし、より多くの方に受講してもらいたいと考えました」とオンライン講義を導入した経緯を振り返る。
受講料金も業界の平均と比べてリーズナブルに抑えたという。
「オンライン講座では、インストラクターや他の受講生との双方向のコミュニケーションを従来の座学と同水準で実施します。GWOのトレーニングは、メンテナンススタッフはもちろん、マネージャーなどさまざまな立場の方に必要なものです。関東圏に位置するトレーニングセンターとして、出張期間というハードルを下げ、風車O&Mに不可欠な専門知識を持った人材の育成に取り組んでいきます」と意気込みを語った。
話を聞いたのはこの人!
株式会社ウィンド・パワー・グループ
経営企画室 室長
小松﨑 崇熙氏
問い合わせ
ウィンド・パワー・トレーニングセンター
〒314-0111 茨城県神栖市南浜3番地226
TEL:0299-77-8584
DATA
ウィンド・パワー・トレーニングセンター
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取材・文/山下幸恵(office SOTO)
WIND JOURNAL vol.7(2024年秋号)より転載
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