NEDOが風車生産技術開発の公募開始、国内調達拡大と供給網強靱化を推進
2026/09/07
NEDOは、風車生産技術開発の委託事業者を公募する。洋上風力の導入拡大や国内調達比率65パーセント目標の達成に向け、アジア太平洋地域の環境に適した浮体を含む風車仕様の定義や部品データの構築を行う。9月10日にオンライン説明会が開催される。
国内調達拡大と
供給網強靱化を推進
第7次エネルギー基本計画において、2050年のカーボンニュートラル達成とエネルギー安全保障の確保を両立させるため、風力発電の導入加速が求められている。特に洋上風力発電は再生可能エネルギー主力電源化の軸として位置づけられ、2030年までに10GW、2040年までに浮体式を含め30~45GWの案件形成目標が設定されている。
さらに、2025年8月に策定された洋上風力産業ビジョン(第2次)では、2040年までにナセルやブレードといった主要製品の国内製造拠点を形成し、風力発電事業全体における国内調達比率を65パーセントまで引き上げることや、関連人材約4万人の育成・確保を掲げている。
こうした政策目標を背景に、NEDOはこの事業を開始し、アジア太平洋地域特有の気象および海象条件を踏まえた浮体向け風車やその構成部品の安定供給体系を確立し、国内サプライチェーンの強靱化を目指す。

産業強靱化の基盤開発と
風車仕様の2分野で研究開発
この事業は2つの研究開発項目で構成されている。研究開発項目〔1〕の「風車部品産業強靱化基盤開発」では、実海域に設置された洋上風力発電設備を対象とし、コンポーネント設計評価の高度化に資する部品間入力モデルデータを構築する。各構成部品にかかる荷重や動特性のデータを解析・モデル化し、設計評価精度の向上を図る。
研究開発項目〔2〕の「風車設計技術研究開発」では、過酷な自然環境条件や浮体式洋上風車で必要とされる各種条件を整理し、構造設計条件や風車設計への影響を評価する。これにより、浮体を含むアジア太平洋地域に適した風車仕様を定義する。それと併せて、国内サプライチェーン構築に向けた包括的な分析を実施し、サプライチェーンおよび生産体制の具体化に向けた方針を策定する。
9月10日に
オンライン説明会
公募期間は9月4日から10月5日正午までとなっている。申請手続きは電子申請システム「Jグランツ」を通じて行われる。なお、9月10日(木)14時00分からオンライン説明会が開催される。参加には前日までの事前登録が必要となる。
事業期間は、研究開発項目〔1〕が2026年度から2028年度までの3年間、研究開発項目〔2〕が2026年度から2027年度までの2年間を予定している。この事業の意義は、アジア太平洋地域特有の厳しい気象・海象条件に対応した風車仕様および技術基盤を確立し、国内産業の供給能力を高める点にある。浮体式洋上風力の導入拡大が見込まれる中、仕様の適応化と部品供給網の強化は極めて重要な課題となる。今後は、実海域データを活用した高度な設計評価手法の確立とともに、分析方針に基づく具体的な生産体制の構築が着実に進められることが期待される。











