注目キーワード

English 日本語

テクノロジー

世界トップシェア・カストロール製ギアオイルは、なぜ事業性をUPできるのか?

風力発電に欠かせないギアオイル。世界のトップシェアを誇るカストロールのギアオイルは、メンテナンス回数の低減や発電ロスの抑制に役立つ。事業性アップの秘訣はギアオイルにあった。世界シェアNo.1の風力発電用潤滑剤、カストロールのギアオイルはなぜ事業性を高められるのか?

長寿命でオイル交換回数低減
年間の発電ロスも約1%削減

英国に本社を置く石油メジャーとして知られるbpは、総合エネルギー企業への転換を図り、2050年ネットゼロの達成を目指している。中でも風力発電分野には約40年にわたって力を注ぎ、米国や欧州など、世界中で5万基を超える風力タービンにギアオイルや関連サービスを提供している。ギアオイルやグリースといった潤滑油事業を展開するのは、カストロールという部門。風力発電用ギアオイルで世界トップシェアだ。日本の風力発電分野にもいち早く参入し、国内200基以上の陸上の大型風力タービンで採用されている。

カストロールのギアオイルは、オイルそのものの寿命が長い。ギアオイルを交換する際は、地上から数十メートルにある風力タービンの稼働部に登る必要があり、手間やコストの負担が大きい。カストロールの長寿命なギアオイルなら、オイル交換のスパンを延ばして交換回数を低減できる。同社の「性能強化添加剤」を適切なタイミングでギアオイルに継ぎ足して、オイル交換のスパンをさらに延長することも可能だ。コスト削減につながるだけでなく、発電の機会損失も防ぐことができる。オイル交換の頻度を低減したいというニーズは、洋上風力においては特に高まっているという。

摩擦は風力タービンの回転を妨げる原因のひとつで、発電量の損失に直結する。カストロールのギアオイルは、この摩擦を防ぎ、年間発電量の約1%に相当する発電ロスを抑制する。金額に換算すると、風力発電機1台あたり年間平均で約3700ドルのコストを削減できることになる。また、摩耗とともに発熱や振動を抑え、風力タービンのトラブルを抑制する。これによって、故障によるダウンタイムを減らすと同時に、設備寿命も延ばすことができる。

ギアオイルでSDGsに貢献
日本でのビジネス拡大に注力

カストロールのギアオイルはSDGsに貢献する世界初の風力発電用ギアオイルでもある。なぜなら、原材料の調達から廃棄に至るまでのライフサイクル全体を通して、カーボンニュートラルを達成しているからだ。一般的なギアオイルはライフサイクル全体で930kgのCO2を排出するが、カストロールのギアオイルは実質ゼロとカーボンニュートラルだ。

さらに、カストロールは、bpグループのオニックス・インサイト社とともに、デジタル技術を使った風力タービンの常時監視サービス「カストロール・スマートセンサー」や、「ウインドアカデミー」という作業員の教育支援も行っている。海外での豊富な経験をもとに、風力発電を安全に運用するためのサポートにも力を入れている。

日本法人のbpジャパン・カストロールインダストリアル事業本部のシニア・ビジネスディベロップメント・マネージャー丸山忠昭氏は「欧州で先行する風力発電は、今後、日本でも大いに需要の伸びが期待されます。bpジャパンは、本国である英国の知見も生かしながら、日本の風力発電事業におけるビジネスを拡大していきたいと考えています」と話す。

カストロール製品を採用する
4つのメリット

●摩耗を抑えて設備寿命を延ばせる
摩耗を抑えスムーズな回転をサポートし、風力タービンの設備寿命を延ばすのに役立つ。

●メンテナンスの回数を抑えられる
オイル自体が長寿命であるためオイル交換の回数を抑えられ、メンテナンスの負担を大幅に軽減する。

●故障によるダウンタイムを低減できる
故障の原因である摩耗・振動・発熱を抑えることで、ダウンタイムの発生を未然に防ぐ。

●CO2排出量がオフセットされている
ギアオイルのCO2排出量はオフセットされており、実質ゼロ。SDGsへ貢献できる。
 

 

PROFILE

bpジャパン株式会社
カストロールインダストリアル事業本部
シニア・ビジネスディベロップメント・マネージャー

丸山忠昭氏

問い合わせ

bpジャパン株式会社
カストロールインダストリアル事業本部
東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎 イーストタワー20階
TEL:03-5719-7200


取材・文:山下幸恵(office SOTO)

WIND JOURNAL vol.2(2022年春号)より転載

Sponsored by bpジャパン株式会社

関連記事

Offshore Wind Student Day
広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 北海道島牧沖 5つの事業体が計画公表、利害関係者との調整が課題
  2. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?...
  3. 【洋上風力第4ラウンド】北海道檜山沖法定協、促進区域の指定に同意 地域との共存共栄とサケ漁への配慮が条件...
  4. 商船三井グループの北拓 長崎の配管・溶接会社と業務提携、専門性の高いO&M人材を育成へ...
  5. コスト削減と工期短縮を実現! HDPの高荷重用舗装サービス
  6. 青森県再エネ共生税・共生条例が県議会で可決、ゾーニングと課税を組み合わせた条例は全国初 ...
  7. 環境アセス法改正案を閣議決定 風力発電所の建て替え手続きを一部省略
  8. 【洋上風力第3ラウンド】青森県沖、山形県沖の選定事業者を公表 2海域とも風車はシーメンスガメサ製...
  9. 北海道登別市 罰則付きの再エネ規制条例案が可決、6月施行へ
  10. 【第4ラウンド深堀り解説】選定事業者の撤退を防ぐ価格調整スキーム、過去のラウンド事業にも適用へ...

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正