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洋上風力第2ラウンド「長崎県西海市江島沖」掘削工法で風車基礎を設置、洋上工事は五洋建設が担当

住友商事と東京電力リニューアブルパワーは7月29日、長崎県西海市江島沖の洋上風力発電事業の拠点となる事業所を開設した。海底の地盤は岩盤だが、フランスの事例を参考に掘削工法で風車基礎を設置する方針だ。

<目次>
1.住友商事と東電RPが合同会社を設立
2.フランスの事例を参考に掘削工法で風車基礎を設置
3.洋上の基礎工事は五洋建設が担当
4.漁業振興策で3つのプロジェクト


住友商事と東電RPが
合同会社を設立


長崎県西海市江島沖の促進区域(出典 経済産業省)

長崎県西海市江島沖で洋上風力発電事業を実施するのは、住友商事と東京電力リニューアブルパワー(東電RP)が出資する「みらいえのしま合同会社」。開所式では、島田茂東社長が「長崎県内のみなさんに風力発電を知ってもらい、将来働いてみたいと来てもらって、一緒に20年、30年事業ができればと考えています」とあいさつした。

「長崎県西海市江島沖」は、長崎県西彼杵半島の西方沖にある江島を囲む海域で、促進区域の面積は3983.8ヘクタール。計画によると、最大出力は42万kW。1万5000kWの洋上風車を28基設置する。風車はVestas製で、供給価格は、22.18円kWh。

フランスの事例を参考に
掘削工法で風車基礎を設置


長崎県西海市江島沖の工事計画(出典 経済産業省)

長崎県西海市江島沖は、海底の地盤が岩盤であることが大きな課題となっている。みらいえのしま合同会社の島田社長は、開所式でフランスで導入されている縦方向への掘削技術などを参考に風車基礎を設置する考えを明らかにしている。

早ければ2025年1月に陸上工事を開始し、2028年3月から洋上工事を始める。そして、2029年8月の運転開始を目指す考えだ。建設期間の拠点港は北九州港(福岡県)だが、船舶での輸送時は長崎港を経由する。メンテナンスは西海市内の港湾を活用する予定。

洋上の基礎工事は
五洋建設が担当

西海市江島沖
長崎県西海市江島沖の業務実施体制(出典 経済産業省)

詳細な業務実施体制は明らかにされていないが、風車の製造と据え付けはベスタス、洋上の基礎工事は五洋建設が担当する。みらいえのしま合同会社では、住友商事の欧州での実績と東電RPの経験・ノウハウ・人的資源などを最大限活用して事業を進めるとしている。また、Vestas社をはじめ、国内外で豊富な実績・高い専門性を有する企業などで実施体制を構築する考えだ。協力企業や資機材調達先の選定にあたっては、サプライチェーンの構築に向けて、国内企業の積極的な活用を進める。

漁業振興策で
3つのプロジェクト


長崎県西海市江島沖の漁業振興策(出典 経済産業省)

総投資額は非公表だが、みらいえのしま合同会社は事業実施に伴う長崎県内の生産誘発額を3206億円、雇用者誘発数を2万1046人と推計している。漁業振興策としては、(1)水産資源の保全・拡大、(2)水揚げ高の増加・所得拡大、(3)水産業の拡大の3つのプロジェクトに取り組む。

水産資源の保全・拡大では、イセエビの保育機能がある藻場の造成や、円形型魚礁の設置などを検討する。水揚げ高の増加・所得拡大としては、スマート漁業の推進や、販促イベントの実施などを提案している。水産業の拡大としては、地元の水産物のブランド化や未利用魚の活用などを検討する。


取材・文/高橋健一

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