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政策・制度

北海道GX推進税制が4月にスタート 洋上風力・陸上風力の導入拡大を税控除でバックアップ

北海道と札幌市は今年4月からGX関連の進出企業の地方税を免除するGX推進税制をスタートした。再生可能エネルギー、水素、蓄電池、次世代半導体など9つの分野を対象としたもので、洋上風力や陸上風力の導入拡大が期待されている。

<目次>
1.GX事業推進のため 税控除制度を開始
2.洋上風力・陸上風力の 新たな動きが相次ぐ
3.環境配慮基準の運用が 再エネ拡大のカギ

 

GX事業推進のため
税控除制度を開始


北海道GX推進税制の概要(出典 北海道)

北海道は今年4月、道内におけるグリーントランスフォーメーション(GX)産業および札幌市の金融機能の強化・集積などを図るため、札幌市と連携して道税を免除する「北海道GX推進税制」の運用を開始した。

この税制は北海道内で実施する洋上風力や水素、蓄電池、次世代半導体、再生可能エネルギー関連の産業などにおいてGXに繋がる研究開発、製品、生産・製造、役務提供などの各種事業を対象として、法人道民税と法人事業税、札幌市の法人市民税、事業所税を最大10年間免除する。


地域未来投資税制の概要(出典 北海道)

また同時に「地域未来投資税制」も導入した。これは北海道と市町村が共同でGX産業の推進を図る「地域未来投資促進基本計画」に基づく税制だ。道内のGX産業推進のためのエネルギーやものづくり、デジタル関連分野の事業を対象として法人税や不動産取得税、固定資産税の免除を受けることができる。

税を優遇するのは、洋上風力関連、合成燃料、水素、蓄電池、次世代半導体、データセンター、海底直流送電、電気・水素運搬船、太陽光、風力発電など9分野の事業者。この「北海道GX推進税制」により道内におけるGX関連産業誘致のインセンティブとして、北海道全体のGX関連事業の拡大につながるものと期待されている。

 

 

洋上風力・陸上風力の
新たな動きが相次ぐ


芦川ウインドファーム(出典 ユーラスエナジーホールディングス)

こうしたインセンティブが整備されるなか、北海道では風力発電に関して新たな動きが相次いでいる。洋上風力発電では、7月30日に松前沖と檜山沖の2海域が再エネ海域利用法に基づく促進区域に指定された。これによって、早ければこの秋にも第4ラウンドとして事業者の公募が開始される。出力規模は松前沖が約25~32万kW。檜山沖が約91~114万kWとなっており、特に檜山沖は国内の洋上風力発電では最大規模となる予定だ。

陸上風力発電では今年5月に、ユーラスエナジーホールディングスが豊富町の芦川ウインドファーム、および稚内市の勇知ウインドファームの竣工式を実施した。芦川ウインドファームは、シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー製の4,300kW風力発電機を31基設置、また勇知ウインドファームは、GEベルノバ製の4200kW風力発電機を18基設置している。いずれもユーラスエナジーが進めている道北地域に、6カ所の風力発電所、計107基の風力発電機を設置する「道北風力発電事業」の一環であり、両ウインドファームの竣工により、すべてが稼働を開始したことになる。

またユーラスエナジーは道北風力発電事業の一環として、GEベルノバと再生可能エネルギーの導入促進と再エネ電源で稼動するデータセンターの立地を一体的に実現するための覚書を締結するなど、北海道のGX推進は着実に進展している。

環境配慮基準の運用が
再エネ拡大のカギ

その一方で北海道は、独自の環境基準である「環境配慮基準」の本格運用を今年5月に開始した。この環境配慮基準は、道内の市町村が風力発電や太陽光発電など再エネの導入を促進する区域を設定する際に、除外すべきエリアを示したものだ。今年2月には、「北海道GX推進税制」について、道内への立地が進むデータセンターは年間消費電力の6割以上を再エネでまかなうよう求める方針を示している。再エネの導入拡大とカーボンニュートラル、自然環境の保全の3つの目標をいかにバランス良く推進していくのかについて、北海道の今後の取り組みに業界関係者の熱い視線が注がれている。

 

 

DATA

北海道GX推進税制
再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定


取材・文/宗敦司

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