エネルギー分野で活躍する女性の挑戦を後押し イベントを開催
2025/09/22

洋上風力発電をはじめとするエネルギー業界で活躍する女性たちのさらなる挑戦を後押しするイベント「SWind(シーウインド) Network」が9月2日、都内で開催され、業種の枠を超えて相互理解を深めた。
(都内で開催されたSWind Networkのイベント。提供:WFO、オリック東京法律事務所・外国法共同事業)
さらなる前進に向けた
ヒントを得る機会に
(挨拶するオリック東京法律事務所・外国法共同事業 東京オフィス代表の若林美奈子氏(中央)。提供:WFO、オリック東京法律事務所・外国法共同事業)
「SWind Network」は、洋上風力発電などのエネルギー分野で働く女性たちの挑戦を応援するイベントだ。WFOとオリック東京法律事務所・外国法共同事業が初めて開催し、約30名が参加した。
「SWindの“S”には、“She”、“Sea” だけでなく、“Sustainable”、“Synergy”、”Share” などの意味が込められています。より多様な立場・背景・目標を持つ方々が集い、柔軟で開かれたネットワークを築くことを目指してイベントの開催に至りました」とWFOアジア共同代表の渡辺さゆり氏は話す。
イベントの冒頭では、オリック東京法律事務所・外国法共同事業 東京オフィス代表の若林美奈子氏がイベントに込めた思いを述べた。「日本のエネルギー分野では女性も活躍していますが、海外に比べるとまだその割合が少ないと感じています。きょうのイベントでは、エネルギー分野で活躍する方々個人にスポットを当て、さらなる挑戦を後押ししたいと考えています。業種の枠を超えてネットワークを築き、さらなる前進に向けたヒントを得る機会にしていただけたら嬉しく思います」。
エネルギーにかける思い
業種を超えて熱く交流
(SWind Networkには、さまざな業界から参加者が集まった。提供:WFO、オリック東京法律事務所・外国法共同事業)
イベントには、建設、金融、コンサルティング、シンクタンクなどさまざまな業種からの参加者が集い、意見交換した。大成建設 洋上風力事業推進部の吉田真由子課長代理は「洋上風力発電は20〜30年スパンで事業を行う長期的な事業であるため、モチベーションを保ちにくい側面があるかもしれません。しかし、国のエネルギー自給率の向上や脱炭素に役立つという大きな意義がある事業です。若い方々には、自分の仕事に誇りを持って取り組んでほしいと思います」と話した。
三菱UFJ銀行で再生可能エネルギー設備のプロジェクトファイナンスを担当する芳賀麻子上席調査役は、「当初、プロジェクトファイナンスに取り組みたくて金融業界を志望しました。エネルギー業界の方々と仕事をするうちに皆さんの熱意に引き込まれて、今では、特に、この再生可能エネルギー分野に魅力を感じています。人と人とのつながりを大切にしながら、これからもファイナンスという側面で業界に貢献していきたいと考えています」と決意を述べた。
イベントに参加したオリック東京法律事務所でインターン中の大学生は、「米国留学などをきっかけに再生可能エネルギー分野に将来の可能性を感じるようになりました。理系ではなくても、法律という観点からこの分野に貢献できるのだと知り、インターン先を決めました。今日は業界の最先端で活躍する方々と話ができて、とても刺激になりました」と目を輝かせていた。
取材・文:山下幸恵(office SOTO)