注目キーワード

English 日本語

海外トレンド

洋上風力の電力は海底に貯める。揚水発電の仕組みを応用した蓄電システムが登場!

海外の次世代風力トピックを紹介する”WORLD WIND NEWS”。世界では画期的なソリューションが開発されている。太陽光発電でも耳にすることが多くなった「蓄電」が、洋上風力発電でも登場した。

from Netherlands
「オーシャン・バッテリー」


洋上風力発電所の海底に「オーシャン・バッテリー」を設置した様子(イメージ)。

オランダのフローニンゲン大学から独立したスタートアップ企業のオーシャン・グレーザーは、揚水発電の仕組みを応用した洋上風力発電所向けの電力貯蔵システムソリューション「オーシャン・バッテリー」を開発した。洋上風力発電所の近くの海底に設置されるバッテリーは、海底下に埋められた貯水槽から海底の浮袋へと水を汲み上げることで蓄電する仕組み。電力が必要になると、伸縮性のある浮袋の中の水が解放され、水力タービンを通じて貯水槽へと戻されることで発電し、電力を供給する。

メンテナンスはほぼ必要なく、数十年にわたって利用できる。レアアースを使わないため環境にやさしく、海洋生態系に影響を及ぼすこともない。2022年1月にはハイテク技術分野の国際見本市「CES」で「イノベーションアワード」を受賞し、世界的な注目を集めている。

DATA

オーシャン・グレーザー

©Ocean Grazer


文:松岡由希子

WIND JOURNAL vol.2(2022年春号)より転載

アクセスランキング

  1. 秋田県、水深30m以下の着床式導入を検討 28日に初会合
  2. 洋上風力「促進区域」指定前に環境省が現地調査 一次答申案に意見募集
  3. “再エネ先進国”に学ぶべきこと 経済学の視点からみた日本の風力発電政策...
  4. 洋上風力第3ラウンドの2海域 入札上限価格は18円に
  5. 【特集】洋上風力発電「第2ラウンド」の動向まとめ! 秋田、新潟、長崎4海域を分析...
  6. 青森沖と山形沖、促進区域の指定案を公告 第3ラウンドは少数激戦
  7. 洋上風力第2ラウンド 4海域の公募が30日締め切り
  8. 『WIND JOURNAL』vol.05 9/13発行!
  9. 石狩湾新港沖、洋上風車設置工事が完了 12月に運転開始へ
  10. 洋上風力「第1ラウンド」はすべて三菱商事系が落札! 圧倒的な低価格の理由は?...

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.05 | ¥0
2023/9/13発行

お詫びと訂正