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第2ラウンド秋田県中部沖 JERAの計画に伊藤忠商事など3社が参画

洋上風力発電の第2ラウンドで事業者を選定する秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖で新たな動きが明らかになった。JERAは7月12日、同海域で実施している環境影響評価の手続きに電源開発、伊藤忠商事、東北電力の3社が新たに参画すると公表した。

伊藤忠商事は
促進区域で初の事業参画

秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖の公募の行方

「秋田県男鹿市、潟上市・秋田市沖」は、男鹿半島南端から秋田市北部にかけての海域。国が示した公募占用指針によると、促進区域の面積は5315.3ヘクタールで、最大出力は33万6000kW。同海域では、これまでに5つの事業体が環境影響評価を実施している。

JERAは2022年12月に事業計画を公表し、これまでは単独で環境影響評価の手続きを進めていた。計画では、秋田県男鹿市、潟上市、秋田市の沖合に1基あたりの出力1万2000~1万8000kWの風車を最大29基設置する。最大出力は34万kW。総事業費は2500億円に達する見通し。

JERAは7月12日、同海域で実施している環境影響評価の手続きに、電源開発、伊藤忠商事、東北電力の3社が新たに参画すると公表した。事業計画の出力規模に変更はない。このうち、伊藤忠商事は山形県遊佐町沖でも環境影響評価の手続きを進めているが、促進区域の環境影響評価に参画するのは初めて。電源開発は、第2ラウンドの長崎県西海市江島沖で環境影響評価を実施している。東北電力は、第2ラウンドの秋田県八峰町、能代市沖と新潟県村上市、胎内市沖で環境影響評価の手続きを進めている。JERAは、第2ラウンドの秋田県八峰町、能代市沖で環境影響評価を実施している。

2024年3月までに
発電事業者を選定

男鹿市、潟上市、秋田市沖

男鹿市、潟上市、秋田市沖では5事業体が環境アセスを実施

洋上風力発電の第2ラウンドでは、「秋田県八峰町、能代市沖」、「秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖」、「新潟県村上市、胎内市沖」、「長崎県西海市江島沖」の計4海域で発電事業者を選定する。2022年12月から公募の受け付けを開始し、6月30日に締め切った。2024年3月までに発電事業者が選定される見通し。

4つの海域で環境影響評価を実施しているすべての事業体が、公募に参加したのかどうかは明らかにされていない。また、秋田県男鹿市、潟上市、秋田市沖で複数の事業者が撤退する意向を固めたと一部で報道されたが、秋田県環境管理課の担当者は、同海域で環境影響評価の事業者変更に関する届け出は7月11日までに出されていないとしている。


取材・文/高橋健一

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