注目キーワード

English 日本語

政策・制度

環境アセス法改正案を閣議決定 風力発電所の建て替え手続きを一部省略

政府は3月11日、風力発電所やダムなどを建て替える際の環境影響評価手続きの一部を不要とする改正法案を閣議決定した。現行法では、建て替えに関する規定がなかったため、手続き内容を見直すことにした。

建て替え事業を対象に
アセス手続きを見直し

環境影響評価法改正案の概要(出典 環境省)

環境影響評価法改正案の概要(出典 環境省)

環境影響評価法は1997年に施行されたが、環境アセスメント手続きの対象となる風力発電所やダムなどの工作物が建て替えの時期を迎える事業が生じている。現行法は、事業の位置や規模が大きく変わらない建て替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を課しており、適正な環境配慮は維持しつつ、合理化することが可能だとして、政府は建て替え事業を対象にアセス手続きの見直すことにした。

改正法案では、建て替え事業について、アセス手続きの第1段階にあたる「配慮書」は、位置が大きく変わらないことから、事業実施想定区域周辺の自然環境や生態系などの調査を不要とする。その一方で、既存事業の環境影響を踏まえ、新設する工作物についての環境配慮の内容を明らかにすることとする。

 

 

また現行法では、事業の位置・規模などの検討段階において、環境保全のために配慮すべき事項についての検討結果を伝える「環境アセスメント図書」の公表期間が1ヶ月程度に限られており、後続事業者における効果的なアセス手続きの実施や近傍の複数の事業による累積的な環境影響の評価に、既存のアセス図書の情報が十分に活用できなかった。このため、改正法案では事業者による縦覧期間後においても、環境大臣が環境アセスメント図書を入手した上で、インターネットにより継続公開することを可能としている。

DATA

環境影響評価法の一部を改正する法律案の閣議決定について


取材・文/高橋健一

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.10 | ¥0
2026/3/17発行

お詫びと訂正

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 【洋上風力第1ラウンド】公道試掘跡が仮復旧のまま2年以上経過 秋田・千葉で約500ヶ所
  2. 浮体式風況調査の精度向上へ 国内初の試験サイトを現地取材
  3. 風力発電設備の落雷対策を厳格化、技術基準と定期自主検査の一部改正を施行
  4. 秋田市のブレード落下事故で最終報告書「構造上の問題と損傷の未確認が原因と推定」
  5. 洋上風力から欧州企業の撤退相次ぐ 事業性の担保が急務
  6. 「安さ」から「強さ」へ。洋上風力供給網の戦略的自立への転換点
  7. 秋田市に再エネ工業団地 県が2026年度から25万㎡を分譲
  8. 脱炭素オークションの上限価格 洋上風力は最高70万円台、前回比最大で4倍に
  9. 浮体式洋上風力の過酷環境実証が始動、国が海域公募を開始
  10. 停滞する洋上風力第4ラウンド 日本の構造的な課題が一気に噴出

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.10 | ¥0
2026/3/17発行

お詫びと訂正