国土交通省、洋上風力の港湾機能を整理 31日に初会合
2023/05/30
国土交通省は、洋上風力発電事業の各段階で必要となる港湾機能を整理する検討会の初会合を5月31日に開催する。これまでは基地港湾を中心に議論を進めていたが、今後の風車の大型化や浮体式実証の実施予定などに対応した施設の規模について整理する。
基地港湾の検討会を
発展的に改称
浮体式洋上風力発電を検討している岩手県久慈市(筆者撮影)
国土交通省は、洋上風力関連産業の国内集積など、洋上風力発電のさらなる導入促進に向けて必要となる港湾機能や、浮体式洋上風力発電設備の建設に対応した施設の規模についての検討を開始する。日本国内における洋上風力発電事業の具体化に伴い、資機材の国内生産に向けた取り組みの進展など、洋上風力サプライチェーン構築に向けた動きの活発化や、案件形成の加速化、浮体式洋上風力発電に関する技術開発の進展など、洋上風力発電を取り巻く状況は日々変化している。
洋上風力発電を取り巻く状況の変化を踏まえ、洋上風力発電のさらなる導入促進に向けて必要となる港湾機能および、今後の風車の大型化や浮体式実証の実施予定など技術開発の動向を踏まえた浮体式洋上風力発電設備の建設に対応した施設の規模について検討する方針。
これまでの検討会では、基地港湾を中心に議論を進めてきたが、基地港湾のみならず洋上風力発電事業の各フェーズにおいて必要となる港湾機能を踏まえた議論が必要となるため、2021年5月に設置された「2050年カーボンニュートラル実現のための基地港湾のあり方に関する検討会」を、「洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会」と改称して開催する。
今年夏頃までに
意見集約へ
国土交通省は検討会を3回程度開催し、今年夏頃までに洋上風力発電のさらなる導入促進に向けて必要となる港湾機能の整理、浮体式洋上風力発電設備の建設に対応した施設の規模について取りまとめを行う予定。
「第1回 洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会」の開催
1.日時 2023年5月31日(水) 15:30~17:30
2.主な議事
・洋上風力発電の導入促進に必要となる港湾機能の整理
・浮体式洋上風力発電設備の建設に対応した施設の規模
3.参加者
【有識者】
足利大学 理事・名誉教授 牛山 泉
早稲田大学法学学術院 教授 河野 真理子
東京理科大学理工学部土木工学科 教授 菊池 喜昭
横浜国立大学 名誉教授、放送大学 名誉教授 來生 新
京都大学経営管理大学院 特命教授 渡部 富博
【関係団体】
沿岸技術研究センター 業務執行理事 田所 篤博
港湾空港総合技術センター 業務執行理事兼洋上風力部長 松田 英光
日本埋立浚渫協会 技術委員長 野口 哲史
日本港運協会 理事兼港湾物流戦略室長 久米 秀俊
日本港湾協会 専務理事 小谷野 喜二
日本風力発電協会 副代表理事 山田 正人
【行政関係者】
経済産業省 資源エネルギー庁風力政策室長 石井 孝裕
国土交通省 港湾局 計画課長 西村 拓
産業港湾課長 西尾 保之
海洋・環境課長 衛藤 謙介
海事局 海洋・環境政策課長 田村 顕洋
※会議は非公開とするが、資料及び議事要旨は、後日、国土交通省ウェブサイトに掲載予定。
<国土交通省のホームページ>
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/68380
取材・文/高橋健一