注目キーワード

English 日本語

国内事例

インフロニアHD 日本風力開発を完全子会社化へ

前田建設工業の持ち株会社、インフロニア・ホールディングス(HD)は12日、風力発電大手の日本風力開発を買収して、完全子会社化すると発表した。来年1月下旬に全株式を取得する。取得予定価額は約2030億円。

来年1月下旬に
全株を取得

インフロニアHDは12日の取締役会で、米投資ファンドのベインキャピタルから日本風力開発の全株を来年1月下旬に取得することを正式に決めた。株式取得の理由として、同社は、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に、中長期的に目指す姿を、インフラを上流から下流までマネジメントするインフラ運営事業を主とした「総合インフラサービス企業」と定め、これをグループ全体戦略として強力に推進しており、「コンセッションに代表される官民連携事業」とともに、「再生可能エネルギー事業」にも全社を挙げて注力していく考えを示した。

日本風力開発は
業界のリーディングカンパニー

日本風力開発については、国内の風力事業の黎明期から今日に至るまで、一貫して風力に特化した事業を展開する風力発電事業のリーディングカンパニーである。独立系事業者としてトップクラスの豊富な開発実績を誇り、これまで国内国外で 293 基、総発電容量 570,850kW の風力発電所の開発(2023 年 4 月時点)を手掛けてきた。また、開発のみならず運転保守(O&M)事業も展開しており、風力発電所の O&M 分野において国内トップシェアを誇る。さらに競合他社の中で唯一自社グループ開発案件に加え、自社グループ開発案件以外の O&M も実施しており、卓越した O&M 業務ノウハウを有している。

これらの豊富な開発実績及び O&M ノウハウに加え、2023 年 12 月時点において、総発電容量約 3,600MW(稼働済案件のリプレイス及び一部パイプラインも含む)の風力発電事業の開発予定プロジェクトを抱えており、高い成長ポテンシャルを有している。その中で、日本風力開発は、風力発電事業の案件開発から運営・維持管理までを一気通貫で手掛けており、当社のビジネスモデルと合致することから、当社との連携が両社の再生可能エネルギー事業のさらなる拡大に多くのシナジーを創出し、非常に有意義であると考えている。当社および日本風力開発は、互いに保有している風力発電事業に関するノウハウ、技術、ネットワークを含むケイパビリティや強みを補完・相互活用することにより、一気通貫で再生可能エネルギー事業を広く展開できる唯一無二の集団となること、ひいては今後更なる拡大が見込まれている風力発電市場において、名実ともにナンバーワンの企業グループとして、カーボンニュートラル実現に向けたあらゆる社会課題を解決するとともに、共に成長していくことを目指していくとしている。

DATA

日本風力開発株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ


取材・文/高橋健一

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.09 | ¥0
2025/9/17発行

お詫びと訂正

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. 【参加受付中!】第5回WINDビジネスフォーラム 「風力発電の安全対策とサプライチェーン構築」
  2. 【洋上風力第3ラウンド】青森県日本海南側 第5回法定協議会を28日に開催
  3. 台湾から見た日本の洋上風力発電とは、着床式洋上風力発電が進む最前線リポート
  4. 【洋上風力第3ラウンド】青森県日本海南側の法定協議会、風車設置のレイアウトと漁業影響調査の基本方針を公表
  5. 風力発電分野で資格取得者が急増!産業用ロープアクセスの国際資格「IRATA」とは?
  6. 大規模蓄電の未来を変える 「CO2バッテリー」
  7. 長崎県五島市沖の浮体式洋上風車 来年1月稼働へ建設大詰め、大型量産化に対応した技術開発も
  8. 【ウィンド・パワー・トレーニングセンター】国内初、BSTの講義をeラーニングで、2026年春に提供開始へ
  9. 【洋上風力第2ラウンド】秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖 3年後の運転開始に向け陸上工事が本格化
  10. 【第2ラウンド深堀り解説①】第2ラウンド4海域 それぞれ別々の企業連合が選定事業者に

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.09 | ¥0
2025/9/17発行

お詫びと訂正