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長崎県五島市沖 設置済みの浮体式洋上風車建て直し

戸田建設は1月31日、長崎県五島市沖の洋上風力発電施設で、海上に設置済みの浮体式風車3基を建て直すと発表した。1基を陸揚げして検査したところ、長期にわたる健全性を確保することが難しいと判断した。

(アイキャッチ画像 長崎県五島市福江港)

浮体構造部に
不具合が生じる

長崎県五島市沖 イメージ図

長崎県五島市沖 イメージ図(出典 戸田建設)

この事業は、再エネ海域利用法に基づいて設置する浮体式洋上風力発電設備として、国内で初めて公募計画認定を受けた。戸田建設を代表企業として、ジャパン・リニューアブル・エナジー、大阪ガス、INPEX、関西電力、中部電力の6社でつくる合同会社が実施している。計画では、出力2100kWの浮体式洋上風車8基を設置する。総出力は1万6800kW。当初は2024年1月に運転を開始する予定だった。

風車は、日立製作所製。浮体は、戸田建設と京都大学が共同開発した「ハイブリッドスパー型」を採用している。ハイブリッドスパー型は、上部を鋼、下部をコンクリートの細長い円筒形になっている。風車の重心を下げて安定性を向上するとともに、単純な円筒構造のため中小規模の生産設備でも量産しやすいとしていた。

戸田建設は昨年5月、五島市の福江港で製作中の2基に、浮体構造部の不具合が見つかったと公表している。そして昨年9月には、運転開始を2年延期し2026年1月にする方針を明らかにしている。その際、同様の不具合の有無を確認するため、崎山沖に設置済みの浮体3基のうち1基を福江港岸壁に陸揚げし、浮体構造部の健全性を検証したうえで、残りの浮体2基の取り扱いについて判断するとしていた。

2026 年1月の
運転開始時期に影響ない

戸田建設は1月31日、海上に設置済みの風車1基を陸揚げして品質保証のための検査などを実施した結果、長期にわたる健全性を確保することが難しいと判断し、残りの2基も陸揚げし、再構築を実施することといたしたと発表した。崎山沖の残りの風車2基については、喫緊の危険性はないとしているが準備が整い次第、順次福江港岸壁に陸揚げし、再構築に着手するとしている。同社は、2026 年1月の運転開始時期に影響はないと説明している。

今回の再構築に伴う 2024 年3月期の業績への影響は現在精査中としている。戸田建設は昨年5月、浮体構造部の不具合により建設費用が増加するとして、2023年3月期に約95億円の減損損失を計上したと発表している。

DATA

五島市沖洋上風力発電事業に関する経過について


取材・文/高橋健一

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