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市民風車を支えるO&Mサービス ユーラスエナジー×市民風力発電が描く「地域共生」の未来

2001年、北海道浜頓別町で産声を上げた国内初の市民風車「はまかぜちゃん」。その誕生の裏には、ユーラスエナジーグループによる全面的なバックアップがあった。用地確保から、風車の建設、その後の25年におよぶO&Mを一気通貫で支援してきた。

メイン画像:ユーラスエナジーホールディングス副社長執行役員 秋吉 優氏(左)、市民風力発電 代表取締役社長 鈴木 亨氏(右)

<目次>
1.ユーラスエナジーグループがO&Mサービスを提供開始
2.市民風車を支える25年の絆
3.一気通貫のサポートで安定した運用を実現
4.WIND EXPO【春】にブースを出展

 

ユーラスエナジーグループが
O&Mサービスを提供開始


ユーラスエナジーグループの発電所のメンテナンス作業(写真提供 ユーラスエナジーホールディングス)

2025年2月、日本の風力発電の黎明期から業界をリードしてきたユーラスエナジーグループのユーラステクニカルサービスが、長年の自社運営で培ったノウハウを活かして、陸上風力発電所向けのO&Mサービス「Eurus O&M Service」の提供を開始した。

主なサービス内容は、(1)O&M(運転・保守)、(2)アドバイザリー&コンサルティングの2点。このうち「O&M」では、専門スタッフが風力発電機や電気設備の定期点検、故障修理の対応を実施。高度な診断技術で潜在的な問題を早期発見し、重大な故障を未然に防ぐ。また、24時間の有人監視サービスや部品調達代行サービスを通じて、発電所の安定稼働と売電損失の抑制に貢献する。

「アドバイザリー&コンサルティング」では、個別の運用状況や地域の気象条件に合わせた最適なメンテナンスプランを策定。また、既存の契約内容や運転データを詳細に分析し、事業に最適な契約条件や運用方法のアドバイスを行う。 ユーラステクニカルサービスは、全国400基以上の稼働を支えてきた実績をもとに、新規参入の支援から既存設備の効率化まで、事業者のニーズに合わせた柔軟な支援体制を構築している。

 


 

市民風車を支える
25年の絆


市民風力発電の市民風車「はまかぜちゃん」(写真提供 市民風力発電)

「Eurus O&M Service 」の礎(いしずえ)となったのが、北海道の北部、浜頓別町で2001年に運転開始した株式会社市民風力発電の市民風車「はまかぜちゃん」。ユーラスエナジーグループは、まだ世の中に風力発電のノウハウが乏しかった時代に、自社設備に隣接する事業計画を市民風力発電に紹介し、風車の調達、設計・施工の共同実施、そして運転開始から現在に至るまでの運転・保守を担ってきた。

市民風車は、多くの一般市民からの出資によって成り立つ。それゆえに「絶対に失敗できない」というプレッシャーのなか、ユーラステクニカルサービスの高度なメンテナンス体制が大きな役割を果たしてきた。電気を「つくる」「集める・整える」「届ける」というバリューチェーンの拡大を目指すユーラスエナジーグループ。一方で、地域住民の想いを形にし続ける市民風力発電。2001年に北海道浜頓別町で蒔かれた「ウインドファームのタネ」は、いまや日本の再エネ業界の持続可能性を象徴する大きなモデルへと成長している。


ユーラスエナジーホールディングス副社長執行役員 秋吉 優氏(左)、市民風力発電 代表取締役社長 鈴木 亨氏(右)

ユーラスエナジーホールディングス副社長執行役員の秋吉 優氏と市民風力発電代表取締役社長の鈴木 亨氏が25年間にわたる厚い信頼関係を振り返る。

鈴木 浜頓別町に市民出資型の第1号機を建設しようとして、1999年に秋吉さんにご相談させていただいたのがきっかけでした。その当時は私ひとりで暗中模索しながら事業を進めていたので、用地の選定から建設、施工、そして25年続くO&Mに至るまで、すべてをユーラスエナジーグループに支えていただきました。一気通貫でお願いできたことが、事業を継続できた最大の要因だと考えています。

秋吉 その当時は、弊社も日本国内で風力発電事業を始めたばかりでしたが、鈴木さんのアプローチには非常に共感でき、会社としてできる限りの協力をしようと決断しました。浜頓別町でちょうど事業を計画していて、弊社の案件に隣接する事業計画をご提案させていただきました。弊社の風車3基と市民風車1基の計4基を同時に施工したのですが、同じメーカーの機種を採用したことで工事の効率化とコストダウンを図れ、両者にメリットがある形で進められました。O&Mについても、当初から自社で行う方針でしたので、それなら「はまかぜちゃん」も一緒にサポートしますよ、とお引き受けしたのがきっかけです。

 


 

一気通貫のサポートで
安定した運用を実現


市民風力発電 代表取締役社長 鈴木 亨氏

鈴木  「はまかぜちゃん」にはユーラスエナジーグループの風車が隣接しており、さらに比較的近い宗谷岬周辺にも57基の風車をお持ちでしたので、部品のストックもあり、O&Mのサービス体制が充実していました。札幌から車で5時間もかかるような場所ですから、ユーラステクニカルサービスのサポートがなければ、これほど安定した稼働は実現できなかったと思います。昨年12月に発電機を交換しましたが、そうした大きな作業もテクニカルアドバイザーとして、迅速・的確に対応していただき、26年目に入ったいまも「はまかぜちゃん」は元気に動いています。


ユーラスエナジーホールディングス副社長執行役員 秋吉 優氏

秋吉 出資した市民のみなさんが現地視察に来られる機会が多く、弊社のO&Mスタッフがご案内することもありました。市民のみなさまの大切な資産ですので、風車が油などで汚れないよう清掃を徹底し、好印象を持っていただけるようプラスアルファの配慮を心がけてきました。

鈴木 O&Mの人手不足やコストの高騰が課題となるなか、メーカーに引けを取らない高い技術力をもつユーラステクニカルサービスのような企業の存在は、日本の風力発電の発展に不可欠だと考えています。これからは「地域共生型」の取り組みがより一層重要になります。弊社の石狩市における事例のように、風車の電気を地元の小中学校や公共施設に供給するといった取り組みを通じて、地域に「風車があって良かった」と思ってもらえるようなモデルを、ユーラスエナジーグループとともにつくっていけたらと考えています。

秋吉  「はまかぜちゃん」の25年にわたる取り組みは、間違いなく弊社のO&Mサービスの礎になっています。今年1月現在、自社の風車だけで437基、約170名の人員体制でメンテナンスを行っています。それに加えて、親会社である豊田通商グループのネットワークを生かした海外部品の直接調達と、24時間集中監視センターにおけるリアルタイム監視によって、設備稼働率の最大化に取り組んでいます。この高度なO&Mサービスを他社さまにも提供することで、業界全体の収益性向上と発展、そして地域との共生に貢献していきたいと考えています。

WIND EXPO【春】に
ブースを出展


24時間集中監視センターでリアルタイム監視(写真提供 ユーラスエナジーホールディングス)

ユーラスエナジーグループは、3月17日(火)から東京ビッグサイトで開幕するWIND EXPO【春】にブースを出展し、O&Mサービスの事業内容を紹介する。同社パートナー戦略ユニット営業部では、「O&Mをはじめとする風力発電に関するあらゆるご相談に対応しますので、気軽にお問い合わせください」と呼びかけている。

 


 

問い合わせ


株式会社ユーラスエナジーホールディングス
東京都千代田区大手町一丁目5番1号 
大手町ファーストスクエアウエストタワー
TEL:03-5404-5457


取材・文:ウインドジャーナル編集部
写真:小泉まどか(STUDIO ma_do_k)

Sponsored by 株式会社ユーラスエナジーホールディングス

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