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再エネ分野での自営線敷設工事を手掛け、洋上風力にも参入。[ジャパングリッド]

発電所からの送電に用いられる自営線の敷設を手掛けるジャパングリッド。太陽光など再エネ分野で実績を積み重ねる同社の代表取締役・前田貫一氏に、洋上風力発電分野における今後の事業展開を聞いた。

送電用の自営線を敷設し
洋上風力から陸上への連系をサポート

ジャパングリッドでは、発電所から送電するための自営線敷設工事を手掛けている。これまで再生可能エネルギー分野では太陽光発電で施工経験を積み重ね、今後は洋上風力発電にも参入する。その場合、海底ケーブル陸揚用渚マンホールを通じて陸上と連系するための調査設計から施工までを担う。

同社の強みは、他の電気工事業者と違い、調査設計、占用取得、施工までを一貫して行えることだ。例えば、ある設計会社の設計図を別の電気工事会社が見た際、「この設計では施工できないといわれるケースがよくある。当社は設計も施工も自前でできるから間違いがないし、余分な手間も省ける」と、同社の前田貫一社長は言う。

今後、洋上風力発電が成長するにあって課題となるのが、道路占用ルールのばらつきだ。

県道、林道、農道などで道路管理者が異なり、自治体ごとに担当者の裁量で占用の許可・不許可が左右される。例えば、A県では道路占用がOKでもB県でNGであれば、たちまち送電線を敷設できなくなる。その際はC県経由で送電線を迂回させるなど、事業費がかさんでしまうケースもあるという。

「できれば全国でルールを統一した方がいい。日本国内における再生可能エネルギーの導入を進めるため、一定のルールと規制、行政・国民の理解を得られることを望みます」と、前田社長は話す。

話を聞いた人

ジャパングリッド株式会社
代表取締役
前田貫一氏

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秋田市沖の洋上風車
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