注目キーワード

業界トピック

FRPのパイオニア「スーパーレジン工業」が、洋上風力の国産化に挑む

FRP(繊維強化プラスチック)を武器に、日本の産業を支え続けてきた会社がある。1990年代には、国産風車において、ブレードなど主要部品を多数製造してきたスーパーレジン工業だ。洋上風力の国内調達比率アップに向けて、いま再び、同社のFRP技術に注目が集まっている。

メイン画像:1990年代初頭から風力発電の発展に貢献(イメージ)。

1000本のブレード製作から
惑星探査機まで

洋上風力発電においては、国内サプライチェーンの形成を目的に、ライフサイクル全体(調査・製造・建設・運用・メンテナンス・撤去)での国内調達比率を2040年までに60%にするとの目標が掲げられている。こうした状況にあって、風車の部品や材料を供給できる国内メーカーへの関心が高まっている。

スーパーレジン工業は、FRPを中心とした先端複合素材(コンポジット)の研究開発・成形加工メーカーのパイオニアだ。1957年設立以来、古くは1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」から、現在では小惑星探査機「はやぶさ2」まで、数々の国家的プロジェクトに携わってきた。

同社の製品は、人工衛星部材などの航空・宇宙分野、レーダードームなどの防衛分野、ロボットアームなどの産業機械、外板部材などの自動車・輸送機、PC筐体などの電気製品など多岐にわたる。FRPにはGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)とCFRP(炭素繊維強化プラスチック)があるが、その両方に幅広い実績をもつ稀有な存在でもある。

大型レーダードームにも同社のFRP製品が採用されいる。

風力発電との関わりも深く、今から約30年前の1991年から、ブレードやナセルカバー・頭部キャップ(スピナー)の製作などを行ってきた。1990年代初頭には、国内大手風車メーカーのために、15mのブレードを2年間で約1000本製作するなど、黎明期の日本の風力発電産業(陸上風力)を支えてきた。2000年代に入って国内メーカーにブレードのニーズがなくなってきてからも、ナセルカバーやスピナーなどのFRP製品を製作し続けた。

FRP製品の特性が活かされたスピナー。

研究開発を重視し、
軽量化など課題解決

いま、洋上風力発電の発展に大きな期待が寄せられる状況にあって、スーパーレジン工業は、新たに洋上風力向けFRP製品の研究開発に力を注いでいる。そこには、長期にわたり陸上風力で蓄積したノウハウはもちろん、航空・宇宙・産業機器など他分野で培った特殊ハイスペック製品の知見も活かされてくるという。スーパーレジン工業 経営戦略室 室長の大道達雄氏は、次のように話す。

「当社はこれまで、陸上風力で使われるFRP製品の製造を手掛けてきました。また、人工衛星や産業機器分野において、大型製品の軽量化の課題解決をFRPで行ってきた実績が多数あります。洋上風力分野においても、信頼性に優れたFRP製品を提供させていただくとともに、軽量化などの課題があれば、ぜひ解決のお手伝いをさせていただきたいと考えています。

一般的なFRP成形メーカーとは異なり樹脂自体の開発も行っておりますので、例えば耐候性の高い製品など、樹脂開発の視点も加えたご提案が可能です。今後、風車の稼働率を高く維持するためにはメンテナンスが重要になってきますから、メンテナンス向け樹脂の開発でもお役に立てればと考えています。これからも、単純に図面をもらって加工成形するのではなく、お客様のニーズに合った製品を一緒に考え、最適なソリューションを提供できるよう努めてまいります。新たに動き始めた日本の風力発電産業の発展に、改めて貢献していければと思っています」。

洋上風力に最適な製品を樹脂開発から手掛ける。

同社は、樹脂や構造設計に対する高い開発力と高品質な製品を実現できる製造力を併せもつFRPのエキスパートだ。未知の領域が広がる洋上風力に挑もうとする企業にとって、頼もしいパートナーになることは間違いないだろう。

国内風力発電産業の発展に
FRPで貢献

現在、洋上風力発電のための大型風車を単独で製造する日本メーカーはない。大型風車の製造は、そのほとんどを欧米系企業に握られている。日本に洋上風力発電産業を育んでいくためにも、風車の国産化率を高めていかなければならない。

これから動き出す洋上風力案件においては、部品・部材をできるだけ国内調達することが当面の課題となる。耐候性に優れ、軽く、高い品質が求められるナセルカバーなど、スーパーレジン工業のFRP製品への期待は大きい。

大道氏は、述べている。

「風力発電の導入拡大は、日本のカーボンニュートラルに向けてキーとなる政策です。当社は、1990年代の陸上風力黎明期から関わらせていただいておりますが、これからの洋上風力においてもFRP製品のリーディングカンパニーでありたいと願っています。風車の国産化をサポートし、風力発電を再び日本の輸出産業にしていけるよう、他分野で培ったノウハウも活かしつつ、長期的な視点にたって取り組んでまいります。風力発電産業の発展と、脱炭素社会の実現に貢献していければ幸いです」。
 

 

PROFILE

スーパーレジン工業株式会社
経営戦略室 室長

大道達雄氏

 

問い合わせ

スーパーレジン工業株式会社
東京都稲城市坂浜2283
TEL: 042-331-3611 / FAX: 042-331-3100
E-mail: info@super-resin.co.jp


Sponsored by スーパーレジン工業株式会社

関連記事

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.02 | ¥0
2022/3/16発行

お詫びと訂正

風力発電業界最新ニュース

アクセスランキング

  1. 【自営線構築&輸送ルートコンサル】NTTグループのノウハウで風力発電事業をサポート...
  2. 洋上風力「ラウンド1」はすべて三菱商事系が落札! 圧倒的な低価格の理由は?...
  3. 三菱商事チームの3海域総取りで激震! 「洋上風力ラウンド1」とは何だったのか?...
  4. べスタス、業界最先端の風車で日本のカーボンニュートラルに貢献
  5. 知っておきたい世界や日本における、風力発電の最新・重要データ
  6. CTV(人員輸送船)で洋上風力を支える東京汽船
  7. 洋上風力ラウンド1を徹底分析『WIND JOURNAL』vol.02 発行!
  8. 【電材エンジニアリング】超大型風車の輸送・組み立て・据え付け・O&Mのワンストップ・サービス...
  9. 【東京汽船】洋上風力の発展へ一翼担うCTVのパイオニア企業
  10. 総合海運の雄「商船三井」が、洋上風力関連事業を将来のコア事業に

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.02 | ¥0
2022/3/16発行

お詫びと訂正