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福井県、あわら市沖上風力発電導入による経済波及効果の基礎調査を実施 委託事業者を公募

福井県は、あわら市沖への洋上風力発電導入による経済波及効果に関する基礎調査を実施する。地元企業へのアンケートや発電事業者へのヒアリングなどを委託する事業者を公募する。

<目次>
1.準備区域のまま3年近く足踏み状態
2.委託業務内容

 

準備区域のまま
3年近く足踏み状態

福井県あわら市沖

福井県あわら市沖

福井県あわら市沖は、2021年9月に「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されている。福井県は、「有望な区域」への昇格を目指して、今年5月に国へ情報提供を実施している。しかし、「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されてから、3年近くにわたって足踏みをしているのが現状だ。

福井県が実施する基礎調査は、あわら市沖洋上風力発電事業への関係者のさらなる理解促進のため、洋上風力発電事業の誘致に伴う地域への経済波及効果を具体的に把握するための基礎資料を得ることを目的としている。

あわら市沖洋上風力発電導入による経済波及効果に係る基礎調査
・業務内容
あわら市沖洋上風力発電導入による経済波及効果に係る基礎調査に係る企画提案募集要領による。
・委託期間
契約締結日から2025年1月31日(金)まで
・提案上限額
委託金額の上限は、1340万9000円(消費税および地方消費税を含む)とする。
・受審資格申請書の提出期限 
2024年7月30日(火)17時(必着)
・企画提案書等の提出期限  
2024年8月8日(木)17時(必着)

委託業務内容

1.洋上風力発電事業に係る現状整理
全国の洋上風力発電事業に係る取組状況、国の政策動向、洋上風力サプライチェーンにおける動向等、洋上風力発電事業を取り巻く現状を整理すること。

2.地元企業に対するアンケート調査
あわら市、坂井市および加賀市の企業を中心に、地元企業に対して参入意向や参入障壁等についてアンケートを実施すること。対象企業数は以下のとおり想定している が、可能な限り多くの企業に対し実施すること。
あわら市…30社以上
坂井市……25社以上
加賀市……25社以上
回収率を高めるための工夫を行い、回収率50%以上を目指すこと。
必要に応じてヒアリング調査を実施すること。

3.発電事業者等に対するヒアリング調査
発電事業者等に対し、地元企業の参入可能事業分野・業務等についてヒア
リング調査を実施すること。ヒアリング先と対象事業者数は以下のとおり想定しているが、地元企業の参入可能事業分野・業務等について正確に把握するためのヒアリング先を選定すること。
先行する海域における洋上風力発電事業者…8社程度
あわら市沖で開発を検討する事業者…………6社程度
洋上風力発電機メーカー………………………2社程度
総合建設業者……………………………………4社程度

4.自給率の算定
(1)~(3)により得られた結果を踏まえ、事業のライフサイクル全体(調査
開発、風車製造、風車建設、運転保守、撤去等)における各分野において、地元企業への発注による経済波及効果を産業連関分析により試算するための前提となる地元企業の受注率(自給率)の算定を行うこと。自給率の算定は、福井県、石川県、あわら市、坂井市および加賀市(以下「分析対象地域」という。)のそれぞれを対象に行うこと。分析対象地域ごとにシナリオを2パターン以上提示し、シナリオごとの自給率を算定すること。

5.経済波及効果を高めるための具体的方策の検討
(4)で提示したシナリオを実現するための具体的方策について検討すること。洋上風力サプライチェーン以外で発生することが期待される経済波及効果(例.雇用者の増加に伴う宿泊業や飲食業への効果、視察・観光旅行の増加に伴う観光業への効果 等)について整理し、効果を高めるための具体的方策について検討すること。

DATA

あわら市沖洋上風力発電導入による経済波及効果に係る基礎調査に係る公募型プロポーザルの実施について


取材・文/高橋健一

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