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【洋上風力第1ラウンド】三菱商事 今年の夏ごろまでに結果を出したいと秋田県に説明

洋上風力第1ラウンド事業の再検討を表明した三菱商事について、秋田県の佐竹敬久知事は3月3日の県議会予算特別委員会で、「三菱商事は今年の夏ごろまでに結果を出したいと説明している」と答弁した。

メイン画像 秋田県能代市・三種町・男鹿市沖

2026年3月の
着工が遅れる可能性を懸念

3日の県議会予算特別委員会総括審査では、議員から「地元自治体に対して再評価の結果を年度内にまとめることが難しいと伝えられたようだが、これにより来年3月の着工が遅れる可能性とともに、それによる県内企業への影響が懸念される」などの不安の声が出された。

これに対して佐竹知事は「三菱商事は今年の夏ごろまでには結果を出したいと説明している」と答弁した。そのうえで、「そう悲観的に見る必要はないが注視する必要はある」と述べ、今後の動きを慎重に見定めていく必要があるとの認識を示した。議員から県内企業への支援を求める声が出され、これに対し県の担当者は「再評価後の事業再開を見据えて、発電事業者と県内企業のマッチングに引き続き取り組んでいく」と説明した。


 

想定を上回る環境変化を理由に
事業の再評価を実施

秋田県庁

秋田県庁

三菱商事を中心とする企業連合は、2021年12月に洋上風力第1ラウンドで秋田、千葉の計3海域をすべて落札した。しかし、今年2月3日に公募参画当初の想定を上回る事業環境の変化を理由に事業の再評価を実施する考えを明らかにしている。これに対して、秋田県は早期に事業の方向性を示すよう三菱商事に申し入れていた。

DATA

国内洋上風力発電事業に係る事業性再評価についてのお知らせ


取材・文/高橋健一

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