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【ユーラスエナジー】コーポレートPPAで脱炭素経営をサポート、大手コンビニで風力発電の「地産地消」

ユーラスエナジーホールディングスは再エネのバリューチェーン構築の一環として、コーポレートPPAによる電力供給の拡大を進めている。東北・新潟の7県で大手コンビニエンスストアの各店舗に風力発電の電気を供給し、「地産地消」の取り組みを開始する。

メイン画像:左から セブン‐イレブン・ジャパン建築設備本部エネルギー開発マネジャー 由井太氏、東北電力法人営業部グリーンエネルギー事業室長 三浦徹也氏、ユーラスエナジーホールディングスパートナー戦略ユニット営業部長 横山建太朗氏

 

<目次>
1.3社が連携して風力発電の地産地消
2.風力発電は夜間の営業と高い親和性
3.あらゆる脱炭素ニーズに対応した事業を展開

 

3社が連携して
風力発電の地産地消


セブン‐イレブン約1800店舗に電力供給。(夜間の店舗イメージ)

ユーラスエナジーと東北電力は、東北・新潟7県のセブン‐イレブン約1800店舗にオフサイトPPAによる風力発電の電力供給を2027年3月に開始すると発表した。ユーラスエナジーが発電し、小売を担当する東北電力を介して、セブン‐イレブン・ジャパンに再エネ電気と環境価値を供給する。現在、リプレースを進めている青森県東通村の「ユーラス小田野沢ウインドファームⅠ(総出力1万2900kW)」の電気を活用する。


リプレース前のユーラス小田野沢ウインドファーム。(青森県東通村)

セブン‐イレブン・ジャパン建築設備本部エネルギー開発マネジャーの由井太氏と、東北電力法人営業部グリーンエネルギー事業室長の三浦徹也氏、ユーラスエナジーパートナー戦略ユニット営業部長の横山建太朗氏が、3社による連携の意義と将来展望について語り合った。
 


 

風力発電は
夜間の営業と高い親和性

―3社が連携するきっかけは。
由井 セブン‐イレブンの担当者が、WIND EXPOの会場でユーラスエナジーのブースを訪問したのがきっかけです。打ち合わせを重ねるなかで、ユーラスエナジーがグローバルに展開していることや、遠隔監視がしっかりできていること、トラブルが発生した時にメンテナンスのサポート体制が整っていることを深く理解し、そうした点を信頼して電力供給をお任せすることにしました。東北電力とは、電力供給の「地産地消」を目的に以前からお付き合いさせていただいております。そのなかで、東北・新潟エリアにおいて脱炭素に関する取り組みを何かやっていけたらという相談を我々から持ちかけていました。


セブン‐イレブン・ジャパン建築設備本部エネルギー開発マネジャー 由井太氏

―風力発電を選んだ理由は。
由井 セブン‐イレブンは、セブン&アイグループ全体のCO2排出量削減目標に基づき、2030年に店舗運営に伴うCO2排出量を2013年度比50%削減、2050年には実質ゼロで店舗運営をするという目標を掲げています。セブン‐イレブンは夜間も営業している店舗が多く、これまで取り組んできたオフサイトPPAは太陽光発電がメインになっていたため、夜間や天候が良くないときは電力を供給できません。その点、風が吹けば24時間365日発電する風力発電は、セブン-イレブンと親和性が高いと思っています。2025年3月に青森県東通村の発電所を見学させていただき、風況の良さとサポート体制を確認させていただきました。


ユーラスエナジーホールディングスパートナー戦略ユニット営業部長 横山建太朗氏

横山 電力供給のご要望をいただいた時に、同じ東北エリアの青森県東通村に規模的にもマッチした風力発電所がありました。「地産地消」と「脱炭素」いう目的を3社で共有しながら、電力供給のスキームを練り上げていきました。

―安定的に電力供給するために配慮したことは。
三浦 東北電力の一番の強みは「需給運用」です。電気を安定的にバランス良くお届けすることは、我々が長年培ってきた得意分野だと自負しています。今回の枠組みは、ユーラスエナジーからお送りいただくほぼフラットな電気を、24時間365日セブン‐イレブンにお届けするという意味で、とても理にかなったビジネスモデルだと思っています。セブン‐イレブンは、フランチャイズのオーナーを大切にしている企業ですので、約1800店舗へ環境価値を公平にお届けすることは重要なテーマです。我々としてもその理念に共感し、会社全体で取り組みを進めた結果、今回のサービス提供に至りました。東北・新潟エリアは冬期間に太陽光発電が雪の影響を受けるため、風力発電を取り入れるのは大きなメリットがあります。地域特性に適した電源を活用することで、より安定した電力供給が可能になると考えています。


東北電力法人営業部グリーンエネルギー事業室長 三浦徹也氏

横山 青森県下北地方は、ユーラスエナジーが複数の風力発電所を運営しているエリアです。そのエリアに、グループ会社のユーラステクニカルサービスの人員を多数配置して、安定的な操業が実現できるような体制を構築しています。それに加えて、東京に24時間集中監視センターを設置し、夜間のトラブルなどに対応できる体制を整えています。さらに本社の地域創生推進部では、地元のみなさまとどのような共生ができるのかについて、地域が抱える課題解決に向けた提案を行い、ESS事業部需要開発グループでは、地域資源の活用や、データセンター、水素事業などの新たな産業の創出などに取り組んでいます。


オフサイトフィジカル PPAのイメージ図。

 


 

あらゆる脱炭素ニーズに
対応した事業を展開

―3社による連携の成果と今後の展望は。
由井 今回のコーポレートPPAによって、再エネ導入比率は24%に達する見込みです。ユーラスエナジーと東北電力との3社連携の枠組みをこれからも大切にして、東北から全国へ取り組みの成果を発信していきたいと考えています。

三浦 カーボンニュートラルの取り組みは、省エネから始まります。セブン‐イレブンからは、電気の効率的な使い方についての提案をご依頼いただいております。東北電力は、電気のプロとしてコーポレートPPA以外でも、エリア内で明らかに違う使い方をしている店舗があれば、電気の効率的な使い方を個別に提案していきたいと思っています。

横山 ユーラスエナジーは、再エネのバリューチェーン構築の一環として、カーボンニュートラルを推進するお客さまに再エネ電気や環境価値を直接届ける取り組みに力を入れています。メニューとしては、オフサイトのコーポレートPPAをフィジカル・バーチャルでお届けするとともに、グループ会社であるユーラスグリーンエナジーを通じて電力小売事業や非化石証書の仲介なども行っています。今回の3社連携の取り組みをきっかけにして、ほかのエリアでも夜間も含めた電力供給のご提案をさせていただけたらと考えております。我々は国内最大の風力・太陽光発電事業者ですので、お客さまのあらゆる脱炭素ニーズに応えられるようなサービスを提供していきたいと思っています。今後は、お客さまと共同で発電所開発にも取り組んでいきたいと考えています。
 


 

問い合わせ


株式会社ユーラスエナジーホールディングス
東京都千代田区大手町一丁目5番1号
大手町ファーストスクエアウエストタワー
TEL:03-5404-5457          


取材・文:ウインドジャーナル編集部
写真:金子怜史

WIND JOURNAL vol.10(2026年春号)より転載

2026年1月9日の取材時の役職で掲載しています。

Sponsored by 株式会社ユーラスエナジーホールディングス

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