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秋田県、発電事業者に再発防止策を求める 県内の風力発電所にも適切な保守管理を要請

秋田市の風力発電所でブレードが落下した事故を受けて、秋田県は発電事業者のさくら電力に対して、安全確保や再発防止対策の検討を求める文書を提出した。秋田市の沼谷純市長は8日に経済産業省を訪れ、安全基準の見直しと自治体の関与について要望する。

<目次>
1.約60の事業者に適切な保守管理を要請
2.秋田市の沼谷市長 自治体の関与を要望へ

 

約60の事業者に
適切な保守管理を要請

ブレード落下

秋田市で風車ブレードが付け根の部分から落下(5月3日撮影)

秋田県の文書は、県産業労働部長が2日付で提出した。二次災害の防止に向けて安全確保や原因調査、再発防止対策の検討をさくら電力に求めている。また、秋田県は県内で風力発電所を運営している約60の事業者に対して適切な保守管理を要請する文書を出している。

 

 

秋田市の沼谷市長
自治体の関与を要望へ

秋田市の沼谷市長は、8日に経産省を訪れ、大臣官房技術総括・保安審議官と面会し、事故原因の早期究明や安全対策の強化、安全対策の見直しと自治体の関与について要望する。

沼谷市長は自身のフェイスブックで、「ブレード落下事故により、市民の尊い命が失われたことについて、心よりお悔やみを申し上げます。ただちに、事故現場となった海浜公園の立ち入りを当面禁止とし、そのうえで、秋田市内に設置されている45基の陸上風車について、風車の近傍を市民が往来したり、立ち入りができるような場所がないかどうかの確認を指示しました。また45基の設置主体である計18社について、市として安全点検などの実施を要請することとしました。風力発電について、現行の制度では設置についての許可権限は国となっており、義務付けられている保守点検の実施などについても、国に対して報告義務があるなど、自治体にはほとんど権限がありません。今後、設置から20年を超えて、老朽化・更新期を迎える風車が続々と出てきます。私個人の考えですが、今回の事故を受け、風車の設置や管理について、自治体が一定程度、関与できる法的な仕組みが必要ではないかと考えています」としている。


取材・文/ウインドジャーナル編集部

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