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【一般海域最新動向】「有望な区域」に向け8道県が国へ情報提供

再エネ海域利用法に基づく洋上風力発電の「有望な区域」への選定に向けて、今年度は青森県や山形県など6県の6海域が国へ情報提供をしたことがわかった。そのほかにも北海道と福岡県の計6海域が国へ情報提供したとみられている。長崎県と鹿児島県は、新規の情報提供を見送った。

山形県酒田市沖が
新規に情報提供

新規に国へ情報提供した山形県酒田市沖

経済産業省は、再エネ海域利用法に基づく「有望な海域」への選定を目指す都道府県に対し、導入可能性エリアの位置情報や漁場利用、船舶航行、海底ケーブルに対して配慮すべき条件などについて、5月10日までに国へ情報提供するよう求めていた。すでに「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されている都道府県も、「有望な区域」に選定されるための課題を解決するための施策を加えて、あらためて国へ情報提供する必要がある。「有望な区域」に選定されると、洋上風力発電の整備を優先的に進める「促進区域」への指定に向けて法定協議会が設置される。

一般海域最新動向

提出期限の5月10日までに国へ情報提供した都道府県は、青森県陸奥湾、岩手県久慈市沖、山形県酒田市沖、富山県東部沖(入善町および朝日町沖)、福井県あわら市沖、佐賀県唐津市沖の6県6海域。このうち、新規に情報提供した山形県酒田市沖を除く、5県5海域はすでに「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されている。

「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されている北海道石狩市沖、北海道岩宇・南後志地区沖、北海道島牧沖、北海道檜山沖、北海道松前沖の5海域について、北海道環境・エネルギー課は「国への情報提供について正式に公表できないが、すべての海域で促進区域への指定を目指す方針に変わりはない」としている。同様に「一定の準備段階に進んでいる区域」に整理されている福岡県響灘沖について、福岡県エネルギー政策室は「国への情報提供について公表していないが、県議会などで、引き続き有望な区域への選定を目指す方針を明らかにしている」としている。

長崎県と鹿児島県
情報提供を見送り

いちき串木野市沖

国への情報提供を見送った鹿児島県薩摩半島西方沖

長崎県と鹿児島県は新規の事業化を検討していたが、今年度は国への情報提供を見送る方針を決めた。このうち長崎県壱岐市は今年3月、周辺海域の5ヶ所を洋上風力発電の導入可能性エリアとして地元の協議会で意見集約し、県に情報提供していた。国への情報提供を見送った理由について長崎県新産業創造課は、「利害関係者の特定や漁業者との調整などについて関係部局と協議したが、いまの段階では未成熟と判断した。引き続き、壱岐市を中心に検討を進めたい」としている。

鹿児島県では、薩摩半島西方沖で3つの事業体が洋上風力発電を計画しているが、前年度に続いて国への情報提供を見送った。鹿児島県は自治体担当者向けの勉強会を開催するとともに、利害関係者などから聞き取りをして検討を進めてきた。鹿児島県いちき串木野市は、独自に洋上風力発電調査研究協議会を立ち上げ、先進地の視察や漁業の実態調査、環境調査、ゾーニングマップの作成などを実施している。国への情報提供を見送った理由について鹿児島県エネルギー対策課は、「関係自治体から要望があったが、事業化を希望しない利害関係者もいるため、国への情報提供を見送った。今年度は関係する自治体と研究会を立ち上げ、合意形成を図ることができるかどうかを引き続き検討していきたい」と説明している。

国への情報提供をうけて、2022年度は9月末に「促進区域」と「有望な区域」の選定結果が公表され、12月下旬に「促進区域」の事業者の公募が開始された。今年度も一部を除いて同様のスケジュールで対象海域の選定が行われる見通し。

DATA

経済産業省ホームページ


取材・文/高橋健一

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