注目キーワード

English 日本語

国内事例

出力22万kW 北九州響灘洋上ウインドファームが着工

ひびきウインドエナジーは4月、北九州響灘洋上ウインドファーム建設工事の起工式を開催した。ベスタス製9,600キロワットの風車が合計25基の最大出力22万kWになる見通しだ。

(画像:北九州市の武内和久市長(左)、ひびきウインドエナジーの水町豊代表取締役(右)。出典:ひびきウインドエナジー株式会社)

4つのエリアに25基を設置
2025年度の稼働を目指す


(神事の様子。出典:ひびきウインドエナジー株式会社)

北九州響灘洋上ウインドファーム建設工事の起工式が4月25日、建設予定地近くの北九州市若松区で開催された。式には、北九州市の武内和久市長をはじめ、行政関係者や公募占用計画委員、漁業関係者などが出席した。

同事業は港湾法の改正施行による第一号案件であり、港湾区域内での洋上風力発電事業だ。設置・運営事業者として選定されたひびきウインドエナジーには、九電みらいエナジー、電源開発、北拓、西部ガス、九電工が出資している。2017年から風況観測や海底地質調査などに取り組み、2019年度に風車の設置エリア全体の調査を終えた。

事業実施区域は、北九州市若松沖の4エリア合計約2,700ヘクタールだ。1基あたりの出力9,600kWの風車を合計25基設置する予定で、最大出力は22万kWにのぼる。2023年3月13日に工事を開始し、2025年度の運転開始を目指している。

ベスタス製9.5MW基を採用
五洋建設JVが各種工事を担当

風車の機種の選定候補は、ベスタス製「V174-9.5MW」。ローターの直径は174メートル、最高到達点は約200メートルだ。風車の基礎は、地質調査の結果を踏まえ、国内外の海洋・港湾構造物に採用の実績がある杭式ジャケット基礎とされている。


(事業実施体制。出典:ひびきウインドエナジー株式会社)

事業実施体制は、風車の供給・据付工事をベスタス・ジャパン、基礎・海洋工事を五洋・日鉄エンジニアリング特定建設工事共同企業体、陸上電気工事をJ-POWERハイテック、O&M拠点港の工事を五洋・若築特定建設工事共同企業体、CTV(Crew Transfer Vessel、人員輸送船)の運航管理を東京汽船が担当する。

DATA

ひびきウインドエナジー株式会社 プレスリリース


取材・文:山下幸恵(office SOTO)

広告お問い合わせ

アクセスランキング

  1. ユーラスHD、バードストライク防止対策で日中停止していた13基の運転再開 北海道の風力発電所
  2. 【洋上風力第2ラウンド】秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖 3年後の運転開始に向け陸上工事が本格化
  3. 【洋上風力第4ラウンド】第1ラウンドのFIP転を容認へ 第2・第3ラウンド事業者への配慮措置が今後の焦点に
  4. 【洋上風力第4ラウンド】東京都伊豆諸島沖の5海域を準備区域に、大規模浮体式の導入を目指す
  5. 【特集】洋上風力「第4ラウンド」の動向まとめ 異例の展開のラウンド事業の行方は?
  6. 【洋上風力第4ラウンド】北海道松前沖と檜山沖、促進区域の指定案を公告 早ければ8月にも2海域を指定へ
  7. 北海道せたな町、国内初の洋上風力 再エネのまちの新たな挑戦
  8. 秋田市のブレード落下事故、補強板の破損や焦げ跡を確認 破壊との関連を調査
  9. 【第2ラウンド深堀り解説①】第2ラウンド4海域 それぞれ別々の企業連合が選定事業者に
  10. 北九州響灘洋上ウインドファームの建設工事が大詰め、この春にも風車の据え付けを開始へ

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.08 | ¥0
2025/2/19発行

お詫びと訂正