注目キーワード

English 日本語

業界トピック

洋上風力建設に欠かせない大型クレーンで市場を牽引。[Huisman]

洋上風力発電所の建設に必要な大型クレーンを開発し、日本での大手ゼネコンでもその品質が認められているHuisman。同社の日本代理店を務める東京機器合同会社の城戸浩行氏にHuismanの強みを聞いた。

大型クレーン分野における
マーケットリーダー

1929年に創業したHuismanは、オイル、ガス、再生可能エネルギー、土木産業など向けに、装置のコンセプトデザインから開発・設計・製造・搭載、アフターサービスまでを一貫して行うオランダの装置メーカーだ。2020年7月、東京機器合同会社が唯一正式に代理店として認められ、日本での事業をサポートしている。

Huismanは、洋上風力発電所の建設に必要な大型クレーンを開発している。日本では2016年、作業船に取り付ける同社のクレーンを五洋建設が発注したのを皮切りに、鹿島建設、大林組などの大手ゼネコンでも採用されてきた。

同社の技術力は「今の日本のメーカーでは真似できません」と、東京機器合同会社技術・営業責任者の城戸浩行CTOは言い切る。クレーンは軽量なほど乗せられる荷物が増えるため、強度を維持しつつの軽量化が必須。Huismanのクレーンは競合製品と比べてその技術が優れており、経験が乏しい日本ではそれを実現できない。それが、同社がこの分野でマーケットリーダーたるゆえんという訳だ。

日本で再エネを伸ばすには今後、「ポテンシャル的に洋上風力を伸ばすしかありません。しかも日本の海は遠浅が少ないため、浮体式の技術発展が不可欠です」と城戸氏はいう。大型クレーンの提案とともに、浮体式向けのコンセプト船開発やその他周辺装置の提案もできるHuismanの存在感が、今後より増していくだろう。

話を聞いた人

東京機器合同会社(Huisman代理店)
技術・営業責任者
城戸浩行氏

関連記事

長崎県五島市沖 イメージ図
遊佐町沖

アクセスランキング

  1. 【第3ラウンド最新動向】洋上風力第3ラウンドは少数激戦に ~ 青森沖と山形沖の行方 ~...
  2. 陸上風力発電の設置規制法が可決、成立「自衛隊レーダーへの影響を防止」...
  3. 【第2ラウンド深堀り解説①】第2ラウンド4海域 それぞれ別々の企業連合が選定事業者に...
  4. 【第3ラウンド 深堀り解説】産業育成・振興のカギ握る 価格調整条項
  5. 洋上風力第3ラウンド 、青森、山形の2海域で公募開始 評価基準の配点は変更なし...
  6. 浮体式洋上風力トップ3社に聞く、日本が直面する課題と突破口
  7. 【第2ラウンド深堀り解説②】ゼロプレミアムの波紋、4海域は大手企業連合が選定事業者に...
  8. 【第3ラウンドの最新動向】 山形県遊佐町沖は異例の展開、30前後の事業体が参入...
  9. 洋上風力「第1ラウンド」はすべて三菱商事系が落札! 圧倒的な低価格の理由は?...
  10. 洋上風力第3ラウンドの建設拠点 青森港、酒田港が基地港湾に指定

フリーマガジン

「WIND JOURNAL」

vol.06 | ¥0
2024/2/28発行

お詫びと訂正